ウィ・キャント・ダンス
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ウィ・キャント・ダンス(We Can't Dance)は、1991年に発表されたジェネシスのアルバム。フィル・コリンズ在籍時のラスト・アルバムである。全英1位・全米4位を記録。アメリカだけで400万枚、全世界では1000万枚近くを売り上げたとされる。
80年代以降のジェネシスは世界的スーパーグループになっており、特に本国イギリスにおいては国民的人気バンドであった。出す作品すべてが大ヒット(ほとんどが全英1位)を記録するという状況にあった。それはフィル・コリンズのソロ作品でも同様で、かつてのメンバーであるピーター・ガブリエルも同じ地位を獲得していた。そういう意味では、本作はそんな絶頂期ジェネシスの幕を下ろす作品とも言える。
『デューク』(1980年)~『インヴィジブル・タッチ』(1986年)までの過度なポップ路線から転向し、かつてのようなプログレッシブ・ロックに近い音作りに変わっている。これは90年代全般のバンドに見られる傾向でもある。それでも、シングル・カットされた曲はすべて英米で大ヒットを記録し、相変わらずの人気の高さを見せ付けた。
収録曲は「ノー・サン・オブ・マイン」や「テル・ミー・ホワイ」のようなメッセージ性の濃い歌から、「ジーザス・ヒー・ノウズ・ミー」や「アイ・キャント・ダンス」のようなポップな楽曲まで、ベテランらしい懐の深さを見せている。
[編集] 収録曲
- No Son Of Mine
- Jesus He Knows Me
- Driving The Last Spike
- I Can't Dance
- Never A Time
- Dreaming While You Sleep
- Tell Me Why
- Living Forever
- Hold On My Heart
- Way Of The World
- Since I Lost You
- Fading Lights