イドゥン
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イドゥンまたはイズンは北欧神話に登場する女神の一柱。スノッリのエッダによれば、アース神族に永遠の若さを約束するリンゴの管理人で、詩吟の神ブラギの妻でもある。
イドゥンは、ロキの手引きにより、霜の巨人チアシ(スカディの父)にリンゴともどもアースガルズの外、巨人たちの国ヨトゥンヘイムへとさらわれてしまう。常若のリンゴを失ったアース神族の神々は老い始めるのだった。
巨人から彼女を取り戻すよう課せられたロキは、フレイヤから借りたハヤブサの毛皮で隼に変身し、チアシの宮殿トリムヘイムから彼女を見つけ出すと、彼女をくるみの姿に変えて運び去った。 チアシは、鷹に姿を変えて追いかけたが、あと少しのところでアース神たちの用意した篝火に翼を焼かれて倒された。