アストラ (自動車)
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アストラ(Astra)は、ゼネラルモータース(GM)のコンパクトカーである。
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[編集] 名称
アストラとはラテン語で「星、新星」を意味する。 欧州でオペル(Opel)、英国でヴォクソール(Vauxhall)、豪州でホールデン(Holden)、ラテンアメリカ諸国ではシボレー(Chevrolet)とGM傘下のブランド名で展開されている。
アストラは、元々はヴォクソールの車種に対して使われていた名称であり、オペルではカデット(Kadett)という名称を用いていた。 1991年にゼネラルモータースのコーポレートアイディンティティ(CI)政策により、世界的に車名がアストラに統一された。 (その際にオペル開発の乗用車は、末尾に「A」がつくものに改められた。現在ではその限りではない。)
[編集] 各世代
[編集] Astra-F
1991年にドイツ・ルッセルスハイム本社工場(セダン、ワゴン)、ボッホム(ワゴン)、ベルギー・アントワープ(ハッチ)で製造が開始された。 1994年にイタリア・トリノのベルトーネの工場でカブリオレの製造が開始された。南アフリカのデルタモーターズがライセンス製造、これにより世界80個所で270万台を販売し、GMグループで最高の販売台数を誇る車になうとともに、カローラに次いで世界第2位の販売台数を誇る車種となり、1997年には西ヨーロッパにおける販売台数で第1位を記録した。
競合であるフォルクスワーゲン・ゴルフにはワゴンモデルが存在しなかったため、1994年からの欧州、日本のワゴンブームにのり、ワゴン車でもドイツでは第1位を記録した。この影響により、その後、フォルクスワーゲンはゴルフにワゴンモデルを投入するに至っている。
[編集] Astra-G
1997年に発表。1998年に発売開始。 アルミニウム製のサブフレーム、シボレー・コルベットが採用した高水圧高張力ボディにより、ボディ剛性が2倍に引き上げられた。その他、クリアスルーテールランプを装備したほか、アクティブヘッドレスト(同じGMグループのサーブが開発)、ブレーキペダル脱落装置(特許取得)など、安全面の強化が図られた。スポーツモデルに搭載される2.2LDOHCエンジンはGMグループでもっとも成功したエンジンといわれ、サターンなどにも搭載されている。
[編集] Astra-H
2003年に発表。2004年に販売開始。 欧州で圧倒的な支持を受け、2004年には40万台、2005年には51万台が登録され、その内の8カ国で登録台数トップとなり、発売開始からわずか2年で全世界で100万台の販売を達成すると言う記録的ヒット車となった。
5ドアセダン、GTC、ステーションワゴン及びツイントップの4車種が用意された他、7種類のガソリンエンジンと4種類のディーゼルエンジンを揃えた豊富なエンジンラインナップに加え、学習機能によって常に最適な運動性能を発揮するIDS(インタラクティブ・ドライビング・システム)プラス、コンパクトカー初の可動式コーナーリングライトなど、数々の装備が人気を呼んだ。ADAC誌読者による「カーオブザイヤー2005」を獲得。
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
- オペル・アストラ - 日本語