きしめん
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きしめんは、名古屋名物の幅広の麺料理。 名古屋めしのひとつ。
三河国芋川(現・愛知県刈谷市今川)で作られていた平らなうどんは、江戸初期から名物として知られており、江戸時代に書かれた『嬉遊笑覧』では「江戸で言う『ひもかわうどん』の語源か?」とも記された。この芋川のうどんがきしめんの先祖と見られている。
JAS(日本農林規格)では、乾麺で『幅4.5mm厚さが2mm未満の帯状に成形したものにあっては「干しひら麺」、「ひら麺」、「きしめん」又は「ひもかわ」と記載することができる。』とあり、形状のみで麺を分類している。
「きしめん」の語源は、「原型は麺でなく碁石型だった故に「碁子麺→きしめん」となった」「紀州の者が作った『紀州めん』がなまった」等々の諸説があるが、未だ有力な説はない。
一般的なうどんの麺に比べると、生地を薄く伸ばすため長く、薄く平らなため茹であがる時間が短い。
水と小麦粉と塩を練って作るのはうどんと同じだが、うどんよりも平たく延ばすのには職人の技術と時間を要する。
熱々の「かけ」に、油揚げや鶏肉などの具を入れ、ねぎ(越津)、かつお節をたっぷり載せるのが一般的な食べ方である。しかし、カレーきしめん(→カレーうどん)や味噌煮込みきしめん(→味噌煮込みうどん)、力きしめん(→力うどん)のように、うどんと同じように調理されたきしめんもあり、夏場にはざるきしめん(→ざるうどん)やきしころ(→ころ)などの冷やし麺としても食べられる。きしめんはうどんより水分を吸いやすいため、うどんを用いる時より汁の水分を減らしたり、煮込み時間を短縮したりするなどの工夫が必要ではあるものの、うどんと類似した調理方法も多く、店でも販売されている。
名古屋できしめんを供する麺の店の多くは看板や暖簾に「きしめん」と記されており、品書きに「うどん」があっても「きしめん屋」である、「うどん」を看板にする店は他地域での名物うどん店であり、一般的ないわゆる「うどん屋」は少ない。
ざるきしめん |
力きしめん(餅入り) |
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