Z MAN
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『Z MAN』(ゼットマン)は、西川秀明が月刊少年ガンガン(エニックス(現:スクウェア・エニックス)刊)で1991年5月号から1995年11月号まで連載していた漫画作品。
目次 |
[編集] 概要
西川秀明のサイバーアクションバトル漫画。『月刊少年ガンガン』の創生期を支え、当時の謳い文句であった「日本一熱い少年漫画誌」を代表するようなテンションの高さと、愛と勇気をテーマにしている点が特徴。
単行本は全11巻。1995年にはドラマCD化されている。(内容はコミックス一巻の物語をほぼカバーしたもの)
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
[編集] あらすじ
遠い将来、人類は地球から生命力(アバス)と呼ばれるエネルギーを発見し、その力により、人工生命体“イーデア”を誕生させた。そして彼らの管理の為に意思を持った超巨大コンピューター“MOTHER”を設置。“MOTHER”の管理下、人類・イーデアは共に更なる文明の発展を目指していた。しかし、突如として“MOTHER”が狂いだし、地球上の全イーデアが人類に牙を剥く殺人鬼と化してしまう。人類はこの危機を乗り越える為に全イーデアの機能を停止する、対イーデア独立停止ユニット“Zイレイザー”を作動。しかし、狂った“MOTHER”はそれを阻止する為に生命力(アバス)を暴走させ、“Zイレイザー”と衝突。文明は崩壊し、地球の半分が砕けた。
そして千年後…
荒涼と化した地球は邪進化悪魔(イーデア)が人を襲い、喰らう暗黒の世界と化していた。その邪進化悪魔(イーデア)に襲われる少女ヤティマ―。彼女の助けを求める叫びに応えるかのように、突如として石柱から少年が現れ、彼女を救う。そして、その胸には伝説の“Z”の刻印が浮かんでいた。
[編集] 登場人物
- この物語の主人公。石柱から現れ、少女ヤティマを助けた少年。その正体は記憶と力のほとんどを失った対イーデア独立停止ユニット“Zイレイザー”。彼はヤティマから「ナナシ」と名付けられ、自らの昔の記憶を探す旅に出る。
- ヤティマ (声:笠原弘子)
- この物語のヒロイン。ナナシを呼び起こした少女。心優しい性格で彼に「愛」を教える。この出会いが彼の運命、引いては地球の未来を大きく変えてゆく事となる。
- アジャンタ
- イーデア・A・アジャン・タトゥー。ナナシが旅の途中で出会うイーデアの少女。邪進化しておらず、強い正義感と優しい心を持つ。イーデアの頂点・六芒聖神の一人。最も人間に近いイーデアとして生み出されたイーデアで、「識」を司る。1000年前の悲劇とナナシの過去を知る人物。
- ギャンザ・マシュー
- ナナシが旅の途中で出会う人間。「イーデア・ハンター」を名乗る。邪進化悪魔(イーデア)を謎の獣神イースター(邪進化していないイーデアで、明言はされていないがその格は従属神レベル)で倒す。家族をイーデアに殺されており、イーデアに対して激しい憎しみを抱いていたが、ナナシやアジャンタと出会い、彼らと心を通わせた事によって変わっていく。
- ガンダー
- リボル・G・ガンダー。同じくナナシが旅の途中で出会うイーデアで、六芒聖神の一人。「地」を司る最強の銃使い。ナナシの過去と記憶を取り戻すための鍵を握る人物。性格は豪放の一言。イーデアに親を殺された孤児達を保護し、育てている。
- デシベル (声:塩沢兼人)
- イーデア・D・デシベル。邪進化した六芒聖神の一人で「風」を司る。六芒三邪神とは別に邪進化イーデアの軍勢を従えていた。ヤティマの村の近辺に居城を構え人間を狩っていたが、千年の眠りより覚醒めたナナシに討たれる。
- マゼンダ
- 邪進化した六芒聖神の一人で、N・ガイスト、OZ(オズ)と共に六芒三邪神を名乗る。女性のような喋り方だが男性。
- 「火」を司り、生物を蒸発させるほどの高熱を操る。また、マゼンダ・セキュリティと呼ばれる6体の従属神からなる邪進化イーデアを従えている。
- 享楽的・刹那的性格で、戦いの熱に酔いしれ燃え上がることが大好きという、典型的な戦闘狂(バーサーカー)
- N(ネオ)・ガイスト
- 邪進化した六芒聖神の一人で、マゼンダ、OZ(オズ)と共に六芒三邪神を名乗る。常に沈着冷静。「水」を司り、その剣「暗黒龍剣」で万物を切り裂く。アジャンタの育ての親。悪の心に染まりきっておらず、それ故に善と悪の狭間で苦しむ事になる…。
- OZ(オズ)
- 邪進化した六芒聖神の一人で、N・ガイスト、マゼンダと共に六芒三邪神を名乗る彼らのリーダー格。少年のような容姿だが性格は残虐非道。もともとはZイレイザーのプロトタイプとして生み出されたイーデアで、六芒聖神の頂点に立つ「空」を司る。イーデアの生みの親とも言うべきコンピューター・マザーに対して異常とも思える執着心を持つ。
- Z(ザイン)
- 対イーデア独立停止ユニット。全てのイーデアを葬り去ることができる"MOTHER"最後の子にして、究極のイーデア「Zイレイザー」の本来の姿。Zの印の管理人・イレイズによって呼び起こされた、ナナシとは別の冷徹な人格。その力で全てを破壊し、消去する。後に、記憶の結晶から脱出したナナシと合体し、ナナシの人格として光の力でイーデアの肉体のみを消去するように進化する。
- ヒルダ
- N(ネオ)・ガイストの従属神で、1000年前は精神波カウンセリングという病魔を心の中から破壊するという最先端医療技術の権威だったが、邪進化によって逆に相手を心の中から死に至らしめる悪魔と化す。ナナシらと対峙した後、本来の子供好きで優しい心を取り戻すが、副官だったテツシに能力を奪われる。その後は、かつて構えていた居城の近くの村の人間達に受け入れられ、共に暮らすようになる。
- 神官モリモト
- ナナシの行く手を度々つけまとう邪進化悪魔(イーデア)。六芒三邪神に仕えてはいるが、その心中では……。
[編集] 用語
- 生命力(アバス) - 人間が発見した地球から溢れるエネルギーで人間など全ての生物に宿っている。有機物を活性化させ、無機物を有機物に変化させる事ができ、人工生命体イーデア誕生のきっかけとなった。
- 邪進化悪魔(イーデア) - 体の構造を有機質に進化させ、人間を喰らう事でエネルギー・生命力(アバス)を取り込むようになったイーデア。人類の天敵ともいえる存在。
- 生命核(バイオコア) - イーデアの機能を司る核。人間に当たる心臓のようなものでもあり、魂の結晶体でもある。
- 六芒聖神 - 地球上の人間とイーデアの共存と秩序を守る為に“MOTHER”が作り出した6体のイーデアの頂点。強力な能力を与えられた刻印(ラビリングニードル)の生命核(バイオコア)を持ち、地・水・火・風・識・空の6つの力を司る。しかし“MOTHER”の暴走と1000年の間に、デシベル、マゼンダ、N(ネオ)・ガイスト、OZ(オズ)の4人は邪進化イーデアと化してしまう。
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