高橋由一
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高橋由一(たかはし ゆいち、 文政11年2月5日(1828年3月20日) - 明治27年(1894年)7月6日)は、江戸~明治期の洋画家。
近世にも洋画や洋風画を試みた画家は数多くいたが、由一は本格的な油絵技法を習得した、日本で最初の「洋画家」といってよいであろう。1828年、江戸の生まれで、明治維新の頃はすでに40歳、当時なら「初老」と呼ばれておかしくない年代であった。幼児から画を学ぶが、本格的に油彩を学ぶことができたのは、江戸も最末期の1866年、当時横浜に住んでいたイギリス人ワーグマンに師事したときで、由一はすでに38歳であった。人物、風景などの作品もあるが、代表作として筆頭に挙げるべきは「鮭」であろう。極端に縦長の画面に、縄で吊るされ、なかば身を欠き取られた鮭のみを描いたこの作品は、西洋の模倣ではない、文字通り日本人の油絵になっており、明治維新から10年足らずのこの時期に、日本人の油絵が技法、表現ともにこの域に達していたことには感嘆のほかない。