防衛
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防衛(ぼうえい、defence)は、人が他者から攻撃を受けたり、急迫した危険な状況に於いて、自衛権に基づき自身の安全を確保するため抵抗したり、攻撃を防ぐ行為をいい、「防御」ともいう。なお、国の防衛のことを国防という。日本においては、「軍事」の婉曲的・政治的言い換えとしても使われる。(軍需産業→防衛産業 等)
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[編集] 自己防衛
正当防衛は、法的に見て適正な範囲内で行われた防衛行為であり、過剰防衛は、適正な範囲を逸脱した防衛行為を言う。
[編集] 先制攻撃
防衛行為として先制攻撃を行うためには、武器を手にした相手から脅迫されており、攻撃の確率が高く、他の手段では自身の安全を確保することが困難な場合等において認められている。又、「疑わしきは、罰せず」との司法の理念により相手の攻撃の可能性が否定される場合があり、この為、単なる脅しであった場合や自身が逃走することが可能な場合など攻撃が疑わしい場合には、過剰防衛とされる場合がある。特にアメリカの掲げる反テロ戦争による先制攻撃が、正当性のあるものか、論議され、懐疑的にも見る向きもある。
[編集] 参考文献
- 田岡良一『国際法上の自衛権』(勁草書房)
- 横田喜三郎『自衛権』(有斐閣)
- 筒井若水『自衛権』(有斐閣)
- 小林宏晨『自衛の論理』(泰流社)
- 小林宏晨『国防の論理』(日本工業新聞社)
- 安田寛/西岡朗/宮澤浩一/井田良/大場昭/小林宏晨『自衛権再考』(知識社)
- 佐瀬昌盛『集団的自衛権』(PHP新書)
- 林修三/中村菊男『自衛隊と憲法の解釈』(有信堂)