調教助手
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調教助手(ちょうきょうじょしゅ)とは、競馬において厩舎に所属し、厩舎が管理する競走馬の調教(専用の馬場において、人が競走馬に跨って運動をさせること)を行う者のことをいう。日本の競馬関係者に関する呼称であり、日本以外の競馬関係者に関しては「攻馬手」(こうばしゅ)という呼称を用いる。
中央競馬において調教助手となるためには、まず競馬学校の厩務員課程を経て厩務員となり、その上で調教師の推薦・申請を得て口述試験を受験し、合格する必要がある。ただし、中央競馬の騎手経験者については、競馬学校の厩務員課程を経る必要はない。
調教助手には調教を専門に行う者(攻め専という)と、厩務作業(担当する競走馬の身の回りの世話)をあわせて行う者(持ち乗り調教助手という)とがいる。持ち乗り調教助手は、関東(美浦トレーニングセンター)において攻め専の助手と調教厩務員(調教を行うことができる厩務員)の1厩舎あたりの人数が制限されていることにより発生した問題(調教に携わる人手不足による調教量の不足、調教助手への負担の増加、調教助手志望の引退騎手が行き場を失うなど)を解消するため、2004年に導入が決定した制度である。持ち乗り調教助手に厩舎あたりの人数制限はない。
近年の調教師試験合格者には、調教助手出身の者が多くみられる(過去にも吉永正人らがそうであった)。