瑕疵
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瑕疵(かし)とは、ある物に対し一般的に備わっていて当然の機能が備わっていないこと。欠陥品のこと。あるべき品質や性能が欠如していること。
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[編集] 隠れた(る)瑕疵
買主が知りえない瑕疵を指す。売主が知らせない場合で、普通に注意を払っておいても気づかないようなものがこれにあたる。例えば、住宅であれば表面に現れていないシロアリ被害や雨漏りなどはこれに該当する。
[編集] 瑕疵担保責任
民法570条には、「売買の目的物に隠れた瑕疵があったときは、第566条の規定を準用する。ただし、強制競売の場合は、この限りでない。」とあり、566条3項には、「(前略)契約の解除又は損害賠償の請求は、買主が事実を知った時から1年以内にしなければならない。」とある。つまりは、買主が瑕疵を発見してから1年以内なら契約を解除、または損害賠償請求ができるということである。
住宅に関しては宅地建物取引業法第40条、により、売主が業者の場合、目的物の引渡しの日から2年以上となる特約をする場合以外の規定は、無効となる。
[編集] 商人間の瑕疵担保責任の特則
- 商法第526条(目的物検査及び通知の義務)
- 商人間の売買に於て買主が其目的物を受取りたるときは遅滞なく之を検査し若し之に瑕疵あること又は其数量に不足あることを発見したるときは直ちに売主に対して其通知を発するに非ざれば其瑕疵又は不足に因りて契約の解除又は代金減額若くは損害賠償の請求を為すことを得ず。売買の目的物に直ちに発見すること能はざる瑕疵ありたる場合に於て買主が六个月内に之を発見したるとき亦同じ。
- 前項の規定は売主に悪意ありたる場合には之を適用せず。