束一的性質
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束一的性質（そくいつてきせいしつ、Colligative properties）とは不揮発性溶質の希薄溶液における相平衡の性質で、溶質を溶媒で希釈する際に化学ポテンシャルが減少することを原因として、蒸気圧降下、沸点上昇、凝固点降下、浸透圧といった現象を引き起こす。
化学ポテンシャルの強度は溶質のモル分率に依存する為、束一的性質を原因とする現象は溶質の種類によらずモル濃度（より正確には活量）の大小でその強度が決定付けられる。
それ故、高分子化合物などの（平均）分子量は、束一的性質に基づいて沸点上昇、凝固点降下、浸透圧の変化量をもとに決定することが可能である。
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[編集] 蒸気圧降下
ラウールの法則とも呼ばれ、希薄溶液においては溶媒成分のモル分率をXaとすると、容器の蒸気圧Pと溶媒成分の蒸気圧P。には次の関係が成立する。
- P = P。Xa
[編集] 沸点上昇
希薄溶液においては、全ての溶質のモル濃度の総和をΣmとすると沸点の変化分ΔTは次の式で表される。
- ΔT = KbΣm
[編集] 凝固点降下
希薄溶液においては、全ての溶質のモル濃度の総和をΣmとすると凝固点の変化分ΔTは次の式で表される。
- ΔT = KfΣm
[編集] 浸透圧
希薄溶液においては、全ての溶質のモル濃度の総和をΣm、Rを気体定数、Tを絶対温度とすると浸透圧Πは次の式で表される。
- Π = RTΣm
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