本陣
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本陣(ほんじん)というのはもともと戦場において大将の位置する本営のことを言ったものだったが、それが、武将の宿泊する所を指すようになり、宿場で大名や旗本、幕府役人、勅使、宮、門跡などが使用した宿舎の名となった。 本陣を勤める者は宿役人の問屋や村役人の名主などを兼ねている者が多く、そこの主人は苗字帯刀を許され、門や玄関、上段の間等を設けることが特権のようになっていた。しかし、原則として一般の者を泊めることはできず、大名が泊まることもそう多くはなかったので、江戸時代も後期になると経営難に陥る所も少なくなく、他の仕事を兼業している場合もあった。
[編集] 現存し公開されている本陣
- 東海道旧草津宿本陣 (滋賀県草津市)
- 東海道旧二川宿本陣 (愛知県豊橋市)
- 中山道旧和田宿本陣 (長野県長和町)
- 中山道旧下諏訪宿本陣 (長野県下諏訪町)
- 甲州街道旧日野宿本陣(東京都日野市)
- 山陽道旧矢掛宿本陣 (岡山県矢掛町)
- 水戸街道旧取手宿本陣 (茨城県取手市)
- 奥州街道旧有壁宿本陣 (宮城県栗原市)
- 西国街道旧郡山宿本陣(椿本陣) (大阪府茨木市)
- 山陰道旧木幡家(八雲本陣)(島根県松江市)
- 山陽道神辺本陣(神辺町川南)
- 北陸街道旧糸魚川本陣-加賀の井酒造(新潟県糸魚川市)