星座シリーズ
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『星座シリーズ』(せいざ-)は、日向章一郎の小説、ライトノベルの1シリーズの通称。1990年第1巻発行(コバルト文庫・集英社)。
「ユーモアミステリー」を掲げており、さまざまな事件が起こるが、殺人事件は一切発生していない。
執筆当時の有名人やTV番組などが実名で登場するため、今読むと時代を感じさせる記述が多々ある。
作品の一部は絶版となっており、古書店やネットオークションで購入するか、図書館などに行かないと見れなくなっている。
[編集] シリーズタイトル
- 牡羊座は教室の星つかい
- 双子座のための殺人講座
- 獅子座の恋愛事情
- 天秤座の探偵ゲーム
- 乙女座のトム・ソーヤー(放課後シリーズとの合体版。厳密には星座シリーズに分類される)
- 射手座の恋愛方程式
- 水瓶座の天才伝説
- 牡牛座のための恋愛劇場
- 蟹座の君を忘れたくないから
- 蠍座の恋愛遊戯
- 山羊座の恋愛過去分詞
- 魚座に捧げる恋愛神話
- 火の星座・恋愛ラプソディー
- 白鳥座の恋愛童話(メルヘン)
- 地の星座・恋愛革命のススメ
- へびつかい座の恋愛課外授業
- 牡羊座(アリエス)の恋愛教習所・冒険少女編
- 双子座(ジェミニ)の恋愛千夜一夜・冒険少女編
- 獅子座(レオ)の恋愛ミステリ-・ツア-・冒険少女編
- 天秤座(ライブラ)の殺人試験・本格推理編
- 射手座(サギタリアス)の殺人手毬唄・本格推理編
- 水瓶座(アクエリアス)の殺人迷路(ラビリンス)・本格推理編
1巻ごとに順番に時間が経過しているわけではなく、巻ごとに、若干時間軸が異なる。
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
[編集] ストーリー
高校生の大野ノリミの家に男性の同居人が。彼はノリミの高校の教師だった。二人は惹かれあうが、お互いの立場からそれをカミングアウトできない。さらに追い打ちをかけるように二人の周りではさまざまな事件が発生して…
[編集] 主な登場人物
- 大野 ノリミ(おおの のりみ)
- この作品の主人公。本当の名前は大野 範美。同居人で婚約者の麦倉ナオトに恋をしており、やがて両想いに。しかし同じ高校の生徒と教師という関係から、そのことは周りには秘密になっている。星占いに関しては懐疑的である。放課後シリーズのミサコとはいとこ同士。
身長156センチと小柄で、長い髪がトレードマークのアイドルを思わせる風貌の持ち主。性格もお人好しなまでに優しい為、好きでもない相手に言い寄られやすい。しかし芯は相当強く、さらに様々な事件を通して着実に成長している。学年が進むにつれ、いざと言う時は相手にタンカを切ったり、人助けのために車の多い車道に入るなど、なかなか男前な所も見せてくる。
高校3年生になって、麦倉先生の出身校であるW大合格を目指し、受験勉強中。
- 麦倉 ナオト(むぎくら なおと)
- 本当の名前は麦倉 直人。ノリミの通う高校の国語教師。伊豆諸島の新島出身。20代半ばだが、大学生と言っても通じるような童顔。ただし183センチの長身である。
彼の祖父とノリミの祖母の縁によりノリミの婚約者となり、ノリミの家で暮らしている。W大出身だが、高校時代は相当頭が悪かったらしい。星占いが大好きにったのは、その時の初恋の人の影響。事件が起こると関係者の星座を調べるところから始める。
普段の性格は優しく、やや軟弱に見えるが本当はケンカにめっぽう強く、事件解決の時は勇敢で凛々しい。
最初からノリミの事はまんざらでも無かった様だが、様々な事件を二人で解決させて行く内、彼もまた、本当にノリミを愛する様になっていく。
- 山本 リョウ(やまもと りょう)
- 本当の名前は山本 良。実は彼の名前は筆者のデビュー前のペンネームであり、モデルは筆者自身。中学・高校共にノリミのクラスメートで、陸上部所属の小柄な少年。
中学のときは委員長などを務めていたが、高校に入ってからは不真面目な言動が目立つようになっている。その背景として、家庭の事情が関わっているらしい。
ノリミの事が大好きで、公表できない事をいい事に勝手に恋人ヅラをして、そして卑劣かつ不埒な方法でアタックをする。しかしそんな彼もライバルに強気に出られたり、ノリミに拒絶されたりするとたちまち凹み、毎度大失敗して痛い目に遭う。
そんな彼だが、自身が主役の「第1部・蟹座」(高2の10〜11月)では、一連の行為を激しく後悔し、近い将来、自らノリミをあきらめる日が来ると薄々感じている等、実は私欲と良心との間で揺れている事が明らかになる。
そして、高校3年の7月、焦り故の行為が原因で、自分に対するノリミの本音を知ってしまう・・・。
- 岸 幹世(きし みきよ)
- ノリミの中学時代からの親友で、リョウとは小学時代からの遊び仲間。
麦倉ナオトのことが大好きで、場所を考えずアタックする。その一方で惚れやすく、過去にリョウも含め、複数の男子にお熱を上げている。
女子にしては長身で、黒髪をショートボブにしている(但し、中1まではロングだった)。性格は勝ち気で男勝り。しかも独占欲が強く、ノリミが同性の別の友人と一緒だっただけでも怒る。しかし大変面倒見が良く、特に最初の頃はノリミのピンチを何度か救っている。
ただ、その反面非常に打たれ弱く、自分が襲われたり、疑われたりすると泣き崩れてしまい、しばらく落ち込んでしまう。「第1部・蟹座」でのリョウに対する言動は、今後の展開の伏線になりそうである。
なお、「へびつかい座」(高3の8月)では麦倉先生が主人公であるにも関わらず、何故か1度名前が登場するのみで、本人は姿を見せていない。