政治的無関心
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政治的無関心(せいじてきむかんしん)は、一般国民の政治への無関心や、消極的志向、ときには否定的態度をも意味する現代社会用語。英語でアパシーともいう。近年、若者を中心に政治的無関心が高まっているとされ、その一端は選挙における投票率の低下や、政治的デモ行為の減少にも見られる。
[編集] リースマンによる分類
アメリカの社会学者デイヴィッド・リースマンは、政治的無関心を次の2つに分類した。この分類は、アメリカの政治学者ハロルド・ラスウェルによる3つの分類よりもよく知られている。
- 伝統型無関心 ……政治は社会的地位の高い者たちに任せておけばよいという立場から、一般大衆が政治に対する関心を抱かない状態。選挙権を有しないために参政できない状況も含まれる。現在の日本ではあまり見られない。
- 現代型無関心 ……国民が政治を他人事のように捉え、関心を抱かない状態。政治を解する予備知識や学識を持ち合わせていても、自分に関係がないとして参政しようとしない。または、分かりにくい政治を理解しようとしない。現在の日本が直面している政治的無関心の問題の本質はここにあるとされる。