左翼民主党
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左翼民主党(さよくみんしゅとう、イタリア語 : Democratici di Sinistra)とは、イタリアの中道左派・社会民主主義政党。西側最大の勢力を誇ったイタリア共産党の後身の一つ。社会主義インターナショナル加盟政党。もともとはPartito Democratico della Sinistra(Pds)であったが、1998年以降、政党の形態を放棄し、Democratici di Sinistra(Ds)と称している。したがって正しくは左翼民主主義者である。
イタリア共産党はかねてからソ連型社会主義とは距離を置き、複数政党制の社会主義を主張していたが、1991年、アキレ・オケットを中心とする主流派が、左翼民主党を結成。1993年の政界再編の中でマルクス主義とは訣別し、社会民主主義政党に移行した。クラクシ率いるイタリア社会党(PSI)が消滅したため、イタリア最大の社会民主主義政党となった。
1994年、ベルルスコーニの中道右派連合に敗北したため、アキレ・オケットが党首を辞任。マッシモ・ダレマが後任の党首に就任した。
1996年オリーブの木と称する中道左派政党との選挙協力で、政権獲得に成功した。1998年には、マッシモ・ダレマが首相に就任した。2001年の総選挙では、再びシルヴィオ・ベルルスコーニの中道右派連合に敗北し、政権を奪取された。
2006年の総選挙では中道左派政党による「ルニオーネ(連合)」が僅差で勝利を収めた。これにより、政権を奪還し、ロマーノ・プローディ内閣が誕生した。
なお、マルクス主義を堅持しようとするグループは、イタリア共産党再建派を結成した。