小右記
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
文学 |
ポータル |
各国の文学 記事総覧 |
出版社・文芸雑誌 文学賞 |
作家 |
詩人・小説家 その他作家 |
小右記(おうき、しょうゆうき)は、平安時代の公卿藤原実資の日記。「小右記」とは小野宮右大臣(実資のことを指す)の日記と言う意味。全六一巻。全文は漢文で書かれている。「野府記」ともいう。978年(天元元年)頃から書かれていたらしいが、現存するのは982年(天元5年)~1032年(長元5年)の部分のみ。藤原道長・頼通の全盛時代社会や政治、宮廷の儀式、故実などを詳細に記録してあり、それを知るうえで大変重要な史料である。
藤原道長が詠んだという
この世をば 我が世とぞ思ふ 望月の 欠けたることの なしと思へば
は道長の日記「御堂関白記」には登場しない。世に知れたのは「小右記」にでてくるため。
記述は全体的に辛口であり、実資達小野宮流と対立する九条流、特に実資と同時代の当主道長の事もよく思っていなかった事が随所に表れている。