大統一理論
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大統一理論(だいとういつりろん GUT)とは、電磁相互作用、弱い相互作用、強い相互作用を統一しようとする試みである。電磁相互作用と弱い相互作用は電弱統一理論としてグラショウ、ワインバーグ、サラムにより完成されている。大統一理論の最小モデルであるSU(5)モデルは陽子崩壊の観測により排除されている。GUTは、Grand Unified Theory あるいは Grand Unification Theory の略である。
この理論からいくつかのことが予言されている。先に述べた陽子崩壊現象の他、ニュートリノ振動現象、宇宙初期におけるインフレーションとそれに伴う磁気単極子や宇宙ひもの存在がこれにあたる。
SU(5)モデルによる陽子の寿命は1030年であるが、神岡鉱山のカミオカンデ・スーパーカミオカンデにおける実験結果では陽子崩壊が観測されず、実際の寿命はそれ以上、少なくとも1033年はあり、大きくくい違っている。しかし、大統一理論に超対称性と呼ばれる要素を加えた超対称大統一理論では陽子の寿命はさらに延びることになり、実験結果を説明できる可能性がある。