価電子
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価電子(かでんし、Valence electron)とは、原子内の最外殻をまわっている電子の事である。原子価電子(げんしかでんし)ともいう。
原子において、その原子が化合物、結晶等を構成する際に、それらの化学結合や物性は、その原子内の核外電子が深く関わる。但し、原子内の各軌道を回る電子において、化学結合や物性に深く関わるものと、ほとんど影響しないものがある。化学結合や物性に関わる電子は、原子内の最外殻など外側を回っている。これらが価電子と言われる。逆に、より原子核に近い深い軌道にある電子(内殻電子)は、通常の物性現象や化学結合に寄与することはほとんどない。
固体の絶縁体や半導体における価電子帯を占める電子を指すこともある。固体の金属においては、伝導電子(自由電子)に相当する。
ある元素の価電子は、その元素より原子番号の若い最初の希ガス原子の核外電子の軌道より外側の軌道を回るものがなる。但し、遷移金属や、f電子をもつ元素では、価電子の定義は必ずしもこのようにはならない場合がある。また、ガリウムの3d軌道のような、比較的浅い内殻電子は、価電子的な振る舞いをする(物性や化学結合に寄与する)場合がある(←特に化合物を構成する場合、例:窒化ガリウム)。