上茶路駅
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
上茶路駅(かみちゃろえき)は、北海道白糠町上茶路にあった日本国有鉄道白糠線の駅である。白糠線廃止と同時に、1983年10月23日に廃駅となった。
目次 |
[編集] 廃止時の構造
[編集] 駅周辺
[編集] 歴史
上茶路駅は、沿線の石炭及び森林資源の開発を目的に計画された白糠線の終着駅として、白糠線が部分開通した1964年に開業した。白糠線は、根室本線白糠より釧路二股をへて、池北線足寄駅にいたるルートで計画された鉄道であり、上茶路までの部分開通後は、1972年に茶路川上流の北進駅(釧路二股)まで延長されている。その後、運炭需要と沿線人口の減少等の影響から、白糠線は特定地方交通線に指定され、1983年、そのトップを切って廃止され、上茶路駅も白糠線廃止と同時に廃駅となった。
- 年表
- 1964年10月7日 開業。上茶路駅は起点より25.2km地点。
- 1972年9月8日 上茶路以北北進までが開通し、上茶路駅は途中駅となる。
- 1978年10月1日 貨物営業を廃止。
- 1981年9月18日 白糠線が第1次特定地方交通線として廃止承認される。
- 1983年10月23日 白糠線廃止に伴い、営業終了。
[編集] 現況
現在は、ホーム、線路の一部、駅前広場、保線用車輛が残っている。2004年までは駅舎が残存したが、現在は解体されている。ホームには駅名標が残存する。写真のように、ホームの周囲にも木が茂り、林の中に還りつつある状況である。
駅前広場と国道392号の間は50メートルほどで、北海道道665号上茶路上茶路停車場線が通じている。この区間は、幅2メートル程度の未舗装路で、草木が生い茂り、国道側からの接続地点には道路標示等がなく、明確に表示されていない。道道に入って左側数メートル地点には道道であることの標識があるが、雑木に隠れて国道からは極めて判別しにくい状況にある。
駅付近は、荒地・雑木林が広がるほかは、目立つ人工物は国道392号と道道665号の接続地点に民家が1件あるのみである。
ホームと線路が現存することから、鉄道ファン、とくに廃線跡・廃駅跡に関心のある者が訪れる姿が見られる。
[編集] 隣の駅
- 日本国有鉄道
- 白糠線
- 縫別駅 - 上茶路駅 - 下北進駅