マリンディ
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マリンディ(Malindi)はケニアの都市。かつては多くのムスリム商人が来訪し、貿易を通じて栄えた。現在の人口は約6千人。
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[編集] 地勢・産業
インド洋に面した小さな港市で、国内における流通の拠点の一つである。現在は観光客を多く集める。近隣の都市としては、約100キロ南西にモンバサが位置している。
[編集] 歴史
ムスリム商人によるインド洋貿易が盛んになると、モンバサ、キルワなどと並ぶアフリカ東岸の港市の一つとして栄えた。15世紀前半には、南海遠征を行った鄭和の船団の一部が来訪した。この時代の中国の記録に、マリンディから運ばれたキリンが皇帝に献上されたとある。15世紀末、この都市にポルトガルのヴァスコ・ダ・ガマが訪れ、ムスリムの水先案内人を雇ってインドのカリカットへ到達した。
ムスリム商人の活動が衰えたこと、ポルトガル商人がアフリカ東岸の活動拠点をモンバサにおいたこと、内乱などによってマリンディの繁栄は失われた。