ヒメボタル
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ヒメボタル(Hotaria parvula)は、コウチュウ目ホタル科の昆虫の一つ。日本本土において、成虫がよく光るホタルの一つであるが、ゲンジボタル、ヘイケボタルに比べると知名度ははるかに低い。
体長7㎜と、ゲンジボタルやヘイケボタルより一回り小さい。頭部と羽根は黒く、前胸は赤くなっているが、ゲンジやヘイケのような中央の黒い筋はなく、前方が少し黒ずむ。雌は雄より一回り大きく、太っている。外見的には羽根があるが、飛ばない。
幼虫は陸生で、カタツムリなどを食べる。日本ではホタルといえば清流を連想するが、むしろ陸生の方が普通なものである。森林内に生息することが多い。
5-6月に羽化し、かなり強く発光するが、川辺などの開けた場所ではなく森林内などの人目につきにくい場所で光るのであまり知られていない。メスは飛行できないため分布地の移動性は小さく、地域により遺伝的特性や体長の差などが著しく、比較的大型のものが分布する地域もある。
成虫の発光は、ゲンジやヘイケに比べると弱いが、鋭く光り、色は黄色みを帯びる。オスは飛翔しながら発光するが、メスは草木につかまった状態で発光する。ゲンジやヘイケの発光は強さがゆっくりと変化するが、ヒメボタルは歯切れ良く明滅する。