ハカ (ダンス)
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ハカ(Haka)は、マオリの民族舞踊。本来はマオリの戦士が戦いの前に踊るものであり、手を叩き足を踏み鳴らして叫び、自らの力を誇示し、相手を威嚇する。現在では国賓を歓迎するために行われるほか、ラグビーニュージーランド代表チーム(オールブラックス)やニュージーランドのプロラグビーリーグで試合前に行う。英語でウォークライ(War Cry)とも言う。
[編集] 伝説
マオリの伝説によると太陽神タマ=ヌイ=ト=ラには2人の妻、夏の女神のヒネ=ラウマティと冬の女神のヒネ=タクルアがいた。ヒネ=ラウマティの産んだ息子、タネ=ロレが踊りを作り出したとされている。
[編集] オールブラックスとハカ
伝承によるとオールブラックスのハカ、カマテは1810年にンガティトア部族のテ・ラウパラハ族長が踊ったものである。テ・ラウパラハは敵に追われて、地下の食料庫に逃げ込み隠れていた。這い出してみると目の前に人がおり、殺されると観念したが、幸運なことにテ・ラウパラハと親しい部族の長であった。救出された喜びと感謝の気持ちを込めて踊ったものがカマテである。1905年のイギリス遠征の際にオールブラックスが戦いの踊りの要素を取り入れたものを初めて踊り、以後代表チームに受け継がれることとなる。
- リード
- カ マテ! カ マテ!
- コーラス
- カ オラ、カ オラ!
- リード
- カ マテ! カ マテ!
- コーラス
- カ オラ、カ オラ!
- テネイ テ タンガタ プッフル=フル ナア ネ イ ティキ
- マイ ファカ=フィティ テ ラ!
- ア ウパネ! ア フパネ!
- ア ウパネ! カ=ウパネ!
- フィティ テ ラ!
- ヒ!
- 意味:これは死だ。これは死だ。これは生だ。これは生だ。この男が私を助けてくれた。一歩、一歩太陽に近づく。
1994年にラグビーニュージーランド女子代表もマオリから別のハカを教わり、国際大会で踊っている。 ソフトボールニュージーランド女子代表チームもシドニーオリンピックの地区予選で試合前に行っていた。