ドラゴンランス
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ドラゴンランス(Dragonlance)シリーズは、テーブルトークRPG『アドヴァンスト・ダンジョンズ&ドラゴンズ』(AD&D)の設定を基盤として書かれたファンタジー小説の連作。および、その小説の世界を再現するAD&D用設定集とシナリオのシリーズ。それまでのAD&Dにおける世界設定やシナリオを刷新するものとして企画された。
小説は主としてマーガレット・ワイスとトレイシー・ヒックマンが執筆した。ワイスとヒックマンによる「ドラゴンランス戦記」三部作(邦訳は全6巻)に始まり、「ドラゴンランス伝説」三部作などの続編が多数発行された。
過去には富士見書房より邦訳版が発行されていたが、米国の版元であるTSR社が買収されるなどの事態により長らく絶版となっていた。現在は、アスキーより出版されている。
小説やゲームシナリオ以外にも、コンピュータゲーム(ジャンルはRPG、アクション、戦略SLGなど多岐にわたる)やゲームブック、カードゲームなどさまざまな作品が発売された。
目次 |
[編集] 主な登場人物
- タニス・ハーフ=エルヴン (Tanis Half-Elven)
- 本名タンサラス。ハーフエルフ。リーダー的存在で、弓と剣の名手。彼の母親はクォリネスティ・エルフの王女だったが、人間の戦士に暴行されて彼を身ごもった。幼少時はエルフたちの間で育ったが、出自のせいで疎んじられ、長じて森を出奔した。純血のエルフには決して生えない髭を生やしているのはコンプレックスの現れである。
- 二種族の間で揺れ動く彼の苦悩が、物語の一方の軸となっている。
- スターム・ブライトブレイド (Sturm Brightblade)
- 人間。高潔なソラムニア騎士。騎士道が形骸化している中にあって、騎士の掟と名誉を第一に考える真の騎士。
- フリント・ファイアフォージ (Flint Fireforge)
- 丘ドワーフ。頑固だが腕の良い細工師で、頼もしい戦士でもある。「子供たち」のお目付け役をもって任じている。実は年齢のせいで身体に衰えがきているが、仲間の手前意地を張っている。
- タッスルホッフ・バーフット (Tasslehoff Burrfoot)
- ケンダー。いたずら好きだが、軽い身のこなしで偵察を行ったり、地図で道を示したりと冒険には欠かせない男。
- 彼もまた、“恐怖という感情と縁がなく、非常に好奇心旺盛でちょこまか動き回る”というケンダー族の一般的特質を備えており、他人の持ち物が“勝手にポケットに転がり込んでくる”こともしばしば。しかしそれはあくまでも好奇心から“少し借りている”だけなので、盗賊呼ばわりされると彼は深く傷つく。
- 天性のトリックスターだが、ある意味では主人公はタニスではなく彼であると言っても過言ではない。
- キャラモン・マジェーレ (Caramon Majere)
- 人間。レイストリンの双子の兄。怪力で屈強な戦士。大食漢。あまり物事を深く考えない。弟を溺愛している。
- レイストリン・マジェーレ (Raistlin Majere)
- 人間。キャラモンの双子の弟。若年にして「大審問」に合格した優秀な魔術師。ある理由から、極めて脆弱な体である。「大審問」の結果、その肌は金色となり、その瞳は砂時計の形となった。その眼に映じるものは全て年老い朽ちてゆく様に見えるという。赤いローブ(中立)の魔術師だったが……。
- ティカ・ウェイラン (Tika Waylan)
- 人間。料理が得意で快活な娘。元ウェイトレス。後にキャラモンの妻となる。フライパンでの攻撃が得意。
- ゴールドムーン (Goldmoon)
- 人間。平原の蛮族ケ=シュの族長の娘。後に「癒しの女神ミシャカル」の僧侶となり、人々を「真の神々」の教えへと導く。
- リヴァーウィンド (Riverwind)
- 人間。ケ=シュ族の羊飼い。ゴールドムーンとの恋を認めてもらう為に探索の旅に出、持ち帰った「青水晶の杖」が数々の事件の発端となる。
- キティアラ・ウス=マタール (Kitiara uth Matar)
- キャラモンとレイストリンの異父姉。美しく奔放な女性。父はソラムニア騎士だったが、罪を犯して追放されたらしい。剣の腕に優れ、傭兵を生業とする。タニスとは恋仲だったが、ドラゴン軍に入隊して彼らとは袂を分かった。バカリス、ガリバヌス、シヴァック・ドラコニアンのゲイカーンなどの部下を持つドラゴン卿の一人であり、その地位はアリアカス卿に次ぐ次席である。
- ローラナ (Laurana)
- 本名ローラランサラーサ。クォリネスティ・エルフの王女。タニスの従姉妹で幼馴染。美しく純粋な女性で、幼少時からタニスを慕っている。
- ギルサナス (Gilthanas)
- ローラナの次兄。クォリネスティ・エルフの第二王子。戦士/魔法使い。タニスに対しては複雑な感情を持つ。後に重要な役割を担うこととなる。
- フィズバン (Fizban)
- 旅の途中で一行に加わる老魔術師。一見耄碌している様に見えるが……。得意技はファイヤーボールの魔法(ただし正確に呪文を思い出せることはまれで、その呪文の効果が味方に対して脅威でないこともまれである)
[編集] ドラゴンランス伝説
- クリサニア (Crysania)
- パラダインの僧侶。
- ダラマール (Dalamar)
- 故郷のシルヴァネスティを追放された黒エルフ。魔法に対する情熱から、レイストリンの弟子となる。
[編集] セカンドジェネレーション
- パリン・マジェーレ (Palin Majere)
- キャラモンとティカの三男だが、叔父のレイストリンから魔法の才を受け継ぎ、魔術師となる。
- スティール・ブライトブレイド (Steel Brightblade)
- ウーシャ (Usha)
- ギルサス (Gilthas)
[編集] ネアラ
- ネアラ (Nearra)
- 記憶をなくした少女。記憶を取り戻すため、偶然出会った仲間と旅をすることになるが……。
- ダヴィン (Davyn)
- エリドール (Elidor)
- カトリオーナ (Catriona)
- シンドリ・サンキャッチャー (Sindri Suncatcher)
- ケンダーの“自称”魔術師。
[編集] 日本語訳の既刊
[編集] ドラゴンランス(注釈付き版)
(注釈無しの旧『ドラゴンランス戦記』改題)
- 廃都の黒竜
- 城砦の赤竜
- 氷壁の白竜
- 尖塔の青竜
- 聖域の銀竜
- 天空の金竜
[編集] ドラゴンランス伝説(注釈・付録付き版)
(富士見書房刊の注釈無し版は絶版)
- パラダインの聖女
- イスタルの神官王
- 黒ローブの老魔術師
- レオルクスの英雄
- 黒薔薇の騎士
- 奈落の双子
- 小説としての完成度では戦記を上回るものの、あまりに衝撃的な展開が序盤から連続するためか、読者の支持は今ひとつのようである。
[編集] ドラゴンランス英雄伝(絶版)
- クリンの魔法
- タッスルの魔法の笛
- レイストリンの娘
- 受け継ぎしもの
- 賭けるか?
- 亡命者たち
[編集] ドラゴンランス序曲(絶版)
- 闇と光 (上下巻)
- ケンダー郷の秘宝 (上下巻)
- レイストリンと兄
[編集] セカンドジェネレーション
- ドラゴンランス セカンドジェネレーション(上下巻)
- ドラゴンランス 夏の炎の竜(上中下巻)
[編集] 魂の戦争
- 墜ちた太陽の竜 (上中下巻)
[編集] ドラゴンランス外伝
- ネアラ1
- ネアラ2
[編集] 外部リンク
- ドラゴンランス
- Dragonlance 映画ウェブサイト - Dragonlance に基づく映画についてのニュースそしてうわさ (英語)
[編集] 関連事項
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