チューブリン
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チューブリンTubulin は真核生物の細胞内にある蛋白質であり、微小管や中心体を形成している。微小管Microtubuleにあることから毛利秀雄により命名された。
微小管のチューブリンには分子量約5万のα-チューブリンとβ-チューブリンがあり、これらが1個ずつ結合した”チューブリンダイマー”がさらにらせん状に重合して微小管を形成する。チューブリンはGTP結合蛋白質であり、GTPの結合・加水分解により微小管が調節される。また中心体にはγ-チューブリンがあって微小管形成において重要な役割を演じている。
チューブリンはコルヒチンやタキソールなどのターゲットである。コルヒチンは微小管の解離を促進し、タキソールは逆に微小管を極度に安定化させて正常な細胞分裂を阻害する。