チューバッカ
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チューバッカ (Chewbacca) は、映画『スター・ウォーズ』シリーズに登場する架空の人物である。森林惑星キャッシーク出身のウーキー族で、年齢は約200歳。画像
愛称はチューイー (Chewie) 。ハン・ソロはほぼ常に愛称を用いている。ルーク・スカイウォーカーやレイア・オーガナは当初本名で呼んでいたが、親しくなるにつれて愛称を用いるようになった。日本人の中には、階級の中尉と呼ばれていると勘違いしている人がいるが、これは愛称であるので注意(この愛称は吹替えでは使われた事が無い)。
身長は7.5フィート(約230cm)で、ミレニアム・ファルコン号の副操縦士である。彼は完全に「ベーシック(基本言語)」は理解できたが、顔の構造の関係上話すことはできなかった。彼はハン・ソロにはウーキー族の言葉で話した。ハン・ソロはチューバッカにはベーシックで話した。またベーシックを話せたとしても、彼等自身の民族的な信条として、その言葉は使おうとはしないとする説もある。
その風貌ゆえに、下等な未開民族であるかのような誤解も受けやすいウーキー族は、しばしば他の種族によって不当な扱いを被る事がある。事実、奴隷商人を生業とするトランドーシャンに至っては、ウーキーは過酷な労働に良く耐え、死ねば毛皮として売れる良い商品だとすら見なしていた。
その一族の出身であるチューバッカではあるが、彼等の一族は森林に良く適応し、単純で素朴な生活を好んだだけの話で、実際彼等はメカニックエンジニアとしての才能において、他種族に劣る事は無いし、チューバッカ自身もまた、優れたメカニックエンジニアである。
突然怒り出す癇癪持ちのような印象を受ける事もあるが、それは彼等の表情が外見からは計り難いからに他ならず、オーバーアクションなのも、感情をボディーランゲージで示しているだけに過ぎない。ウーキー族は非常に忍耐強いだけに、怒り出したら大爆発するのである。ちなみに一度怒ってしまえば、後に遺恨を残さないのもまた、ウーキー族の良い所である。
着衣は着けていないが、単に必要を認めていないためで、チューバッカが唯一身に付けている蛮族風のガンベルトと肩掛けの弾槽も、本人が望まない無用なトラブルを避けるためのコケ脅しである。これは彼等の一族に伝わる旅(血気盛んな青年期を故郷で過ごすには、あまりにも彼等自身の社会が狭過ぎるために、自然とそのような風習が出来上がった)で故郷を離れた際に、奴隷商人であるトランドーシャンに捕まり帝国に売られ、そこで助けられたハン・ソロの勧めによって、そのスタイルで過ごすように成ったという経緯がある。
ウーキー族は基本的に誇り高く聡明で、また非常に義理堅い。また勇敢な戦士にして、長命で思慮深く、なにより名誉を重んじる種族である。共和国時代から、その存在は畏敬を持って語られ、彼等を助ける事も、また助けられる事も、大変栄誉な事だとされている。
ハン・ソロとの関係において、チューバッカは帝国の過酷な労働から救い出してくれた彼に強い義理と友情を感じており、元来自活主義者で他の種族とはあまり交流の無いウーキー族にしては、強い絆で結ばれている。そしてハン・ソロもまた、如何なる時でも頼もしい友人として、チューバッカに深い信頼と友情を感じているのである。
チューバッカは共和国時代にウーキー族の族長を勤めたアティッチ・トゥッカックの息子で、故郷のキャッシークに妻のマーラトバックと息子のランパワロー(ランパワランプ)がいる。また、彼の甥であるローバッカは、ジェダイとして活躍している(『ニュー・ジェダイ・オーダー』シリーズ)(サーンピダルの事故によりチューバッカ死亡)。
[編集] 設定裏話
ハン・ソロの相棒は、当初標準的なヒューマノイドの予定だったという。しかし、どうにもしっくり来る配役が決まらず、ジョージ・ルーカスがある日、買物に出た際に、彼の愛犬のインディがいつもの様に助手席にちょこんと座るのを見て、この毛モジャな巨漢のイメージが固まったのだとか。