タルカン
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タルカン・テヴェットール(Tarkan Tevetoğlu,1972年10月17日-)は、トルコの男性歌手。トルコのポップ・ミュージック界を代表する国民的な人気を持ち、欧州・北米各国にわたっても知られる国際的なスター歌手である。愛称はトルコの貴公子。
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[編集] 経歴
トルコ人移民の両親のもと、6人兄弟の5人目の子としてドイツ南西部のアルツァイに生まれる。幼少期をドイツで過ごし、1986年、13歳の時にトルコに帰国。以後、学校に通いつつ、ナイトクラブやバーなどで歌手としてアルバイトをしながら、イスタンブールに暮らす。1990年より音楽学校に通い始める。
不遇の生活の末に、音楽学校卒業と同時でのドイツへの帰国を決心するが、1992年におけるレコード会社イスタンブール・プラーク(Istanbul Plak)のオーナーであるメフメット・ソウトール(Mehmet Söğütoğlu)との出会いをきっかけとして、1993年、同社よりアルバム『Yine Sensiz』を発表、その70万枚のヒットを皮切りに本格的に歌手としてデビュー。
1994年、セカンド・アルバム『A-Acayipsin』が、国内にて200万枚、欧州にて75万枚のセールスを記録。トップスターとしての地位を獲得するに至る。
1999年にはドイツやフランスを主としてスイス、ベルギーなど欧州各国でシングル『Şımarık』が爆発的なヒットを記録、同年フランスにて開催されたWorld Music Awardで優勝を飾る。
2000年5月にはシングル『Şımarık』が邦題『Chu!Chu!は恋の合言葉』としてユニヴァーサル・クラシックより日本に発売され、アルバム『Chu!Chu!は恋の合言葉~トルコより愛をこめて』もまた同年に日本で発売された。
2002年には、シングル『Bir Oluruz Yolunda』が、FIFAワールドカップにおいて、トルコ代表チームの応援歌となる。
2004年度アテネオリンピックに際しては、その公式アルバム『UNITY』に参加、最終曲の『Pass The Flame』を歌唱している。
[編集] ディスコグラフィ
[編集] アルバム
- トルコ
- Yine Sensiz 1991年
- Aacayipsin 1994年
- Ölürüm sana 1997年
- Karma 2001年
- Dudu 2003年 (マキシ・シングル)
- 欧州
- Tarkan Europe 1999年
- Come Closer 2006年
- 日本
- Chu!Chu!は恋の合言葉~トルコより愛をこめて 2000年
[編集] シングル
- トルコ
- Kuzu Kuzu 2001年
- Özgürlük İçimizde 2002年
- Hüp 2002年
- Bir Oluruz Yolunda 2002年
- Ayrılık Zor 2005年
- Bounce 2005年
- 欧州
- Simarik 1997年
- Sikidim 1998年
- Bu Gece 1999年
- Bounce 2005年
- 日本
- Chu!Chu!は恋の合言葉 2000年
[編集] 余話
- トルコでは並ぶ者のないほどの絶大な人気スターであり、時に『(トルコの)女の子はみんなタルカンが好き』などと揶揄される。
- ドイツ語、トルコ語に加え、英語、スペイン語の話者でもある。
- トルコの右派政党MHP(民族主義者行動党)の議員による『彼がゲイでなければもっとよいのに』との発言に対して抗議。名誉毀損であるとして一時は訴訟沙汰に発展しかけた。
- 恋人らしき男性と抱き合っている写真がアメリカでスクープされたことを受けて。
『トリックでも作り物でもない。あの写真に写っているのは、まさしく僕だ。キミたちが言ってるように、自殺をするわけなんてないし、逃げもしない。自分の生き方の責任は、自分自身にあるんだ。神だけが、それを計ることができるんだ。自分の生き方を、恥じてなんかいないよ。』