ソテツ
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ソテツ | ||||||||||||||
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ソテツの雄花 |
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分類 | ||||||||||||||
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ソテツ(蘇鉄、Cycas revoluta)は、裸子植物ソテツ綱に属するもので、日本に自生がある唯一の種である。
日本では九州以南、琉球列島にかけて分布する。主として海岸近くの岩場に生育する。フェニックスなどと共に、九州の南国ムードを強調する為の演出として映像素材に用いられることが多い。九州の主要都市には大抵植えられている。
根に根粒があり、藍藻類を共生させており、彼らが窒素固定能をもつため、痩せ地でも生育できる。また、本州中部以南の各地でも冬季防寒(わらぼっち)をする事で植栽が可能である。記念樹としてよく公園、官公庁や学校などにも植えられる。ロータリーの真ん中などでは特によく植栽される。鉄を受けると元気になる(蘇鉄)という伝承があり、茎にクギを打ち込まれていることがよくある。また鉄樹の名もある。
生育は遅いが成長すれば樹高は8m以上にもなり、その際でも移植が可能なほどに強健である。幹は太く、たまにしか枝分かれしない。細い枝はない。幹の表面は一面に葉跡で埋まっている。葉はその先端に輪生状につき、全体としては幹の先に杯状の葉の集団をつける。葉は多数の線状の小葉からなる羽状複葉で、葉先は鋭く尖り、刺さると痛い。 雌雄異株である。雄花は幹と同じくらいの太さの松かさを長くして、幹の先端に乗せたような形で、松傘の鱗片にあたるものの裏一面に葯がつく。雌花は茎の先端に丸くドーム状に膨らみ、雌しべを個々に見ると、上半分は羽状複葉の葉が縮んだ形、下半分の軸には左右に胚珠が並ぶ。種子は成熟すると朱色に色づく。取引がされる場合には主に幹の長さでその価値が決まる。
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[編集] 食用
種子にはサイカシンを含み有毒であるが、でん粉分も多いので、時間をかけて充分に水で晒し、発酵させ、乾燥するなどの処理をすれば食用になる。沖縄では飢饉の際や戦時中に蘇鉄を食料としてしのいだとの伝承があるが、毒にやられて苦しむ人が出て「ソテツ地獄」という言葉がある。グアム島など、蘇鉄でん粉を常食している住民がいる地域では筋萎縮性側索硬化症やパーキンソニズム痴呆コンプレックスの比率が高いと言われる。
また、鹿児島県の奄美大島でも、サゴヤシのように幹からでん粉を取る伝統がある。また、種子から取ったでん粉を加工して蘇鉄餅が作られた。微生物による解毒作用を利用して無毒化された蘇鉄味噌は、あんだんすーの原料にされる。
[編集] 薬用
日本の局方には収載されていないが、中国では漢方薬として、葉、種子、茎、花、根が薬用になると考えられている。葉には止血、解毒、止痛の効果があるとされ、胃薬や血止めの薬にされる。種子には毒があるが、男性機能や腰痛、打ち身などのに使われる場合がある。根や花は血行を良くするとされ、喀血や打ち身などに効くとされる。根には、腎臓機能を高める効果もあるとされる。
[編集] 関連項目
蘇鉄山(大阪府):一等三角点のある山としては日本で最も低い。山頂付近にソテツが植えられている。