スティーブン・ウルフラム
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スティーブン・ウルフラム(Stephen Wolfram、1959年8月29日 - )はアメリカのWolfram Research社の創業者で最高経営責任者。また、理論物理学者でもある。
15歳にして素粒子論の学術論文を執筆し、オックスフォード大学を17歳で卒業。その後カリフォルニア工科大学(CalTech)に進み、高エネルギー物理学、場の理論、宇宙論の研究を行った。20歳で理論物理学の研究により、カリフォルニア工科大学においてPh.D. の学位を取得。
その一方で、コンピューターを用いた代数計算の方法を検討していた。1981年にこのアイディアを具現化した数学ソフト(Mathematicaの前身のSMP(Symbolic Manipulation Program))を商業リリース。
1982年より、現在では『複雑系』に分類される自然界の複雑さについて研究。セル・オートマトンに関する革新的研究を行った。
カリフォルニア工科大学、プリンストン高等研究所、イリノイ大学で教授を歴任した後、1986年に複雑系研究の学術センター、Wolfram Research Inc. を設立。同分野の学術雑誌を創刊した。
数学ソフト Mathematica の開発は1986年より行い、1988年6月23日に最初のバージョンをリリース。1991年にバージョン2をリリースした後は、Mathematica の開発と自然科学の研究を並行して行っている。
[編集] 逸話
- ノーベル物理学賞受賞者のリチャード・P・ファインマンをして、「カリフォルニア工科大学で次にノーベル物理学賞を受賞するのは彼だ」と言わしめた。
- 数式処理ソフトを作成した理由は、場の理論の計算があまりに複雑だからだったらしい。
- 研究業界の大御所が最近の研究成果をまとめて掲載する学術誌 Review of Modern Physics に、セル・オートマトンのレビュー論文が23歳の時に掲載された。
[編集] 著書
- A New Kind of Science (Wolfram Media Inc., 2002年)
[編集] 外部リンク
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