スターリニズム
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スターリニズム(英:Stalinism、スターリン主義)とは、20世紀なかごろのソビエト連邦(ロシア)の指導者ヨシフ・スターリンの発想と実践の総称。またはそれに通じる考え・実践形態・実践結果の総体を指す。
スターリン政権は「スターリニズム(スターリン主義)」の語を使うことを禁じ、その後もソ連が「スターリニズム」を標榜したことはない。トロツキーによって初めて用いられた言葉で、次いでトロツキズムの支持者(トロツキスト)をはじめとする批判者や、後のローザ・ルクセンブルクの信奉者を含む反スターリン主義者によって用いられた呼称であった。これらの批判はのちに反スターリン主義としての広がりをもつに至り、ローザ主義はスターリン主義の先行としてレーニン時代のボリシェヴィキを批判し、アナキズムは、トロツキズムもスターリン主義と同質の権力的な国家共産主義として批判している。
1930年代にスターリニズムに基いて成立した一国型社会主義(特にその国家体制)を指してソ連型社会主義とも呼ばれる。これらの国家が実現したものを社会主義と呼ぶべきかどうかについて長い間、新左翼では議論が戦わされた。スターリニズムを支持しない社会主義者からは社会主義の語から区別するために国家社会主義、現存社会主義、国家資本主義、社会帝国主義などと呼ばれた。
スターリンの指導下のコミンテルンの系譜に属する共産党は、スターリニズム政党であるか、すべてがそうであった時期を経験している。第二次世界大戦後、世界の3分の1の領域を支配した社会主義国家群は、ソ連型社会主義国家であり「スターリニズム国家」である。これらは東欧諸国や北朝鮮のように、ソ連から強制もしくは移植された外発型のスターリニズムと、中国・ユーゴスラビアのように、自ら革命を達成し社会主義を選択した内発型のスターリニズムに分類される。外からの革命によって建国された前者がソ連の影響下からなかなか脱することができなかったのに対して、内発的な革命を経験した後者は長い時間をおかずしてソ連と対立するという現象がみられた。
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