シムアント
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シムアント(SimAnt)はマクシス社が開発したシミュレーションゲーム。ゲームデザイナーはウィル・ライト。都市経営シミュレーションシムシティに代表されるシムシリーズの作品の一つである。日本語版はMacintosh用のソフトとして販売され、後にMS-DOS用にも移植されている。家庭用ゲーム機では、イマジニアがマクシス社より日本におけるスーパーファミコン版シムアントの独占販売権を獲得し、1993年2月26日に発売を開始している。
[編集] ゲーム概要
タイトルの通り、アリの生態をシミュレートするゲームで、プレイヤーは味方勢力の黒アリの一員である黄色アリとなり、巣の拡張、餌の調達、卵・幼虫の世話を行うことにより黒アリを増やし、敵勢力である赤アリを殲滅し、最終的には巣のある家の住人を家から追い出すことを目標としている。
黄色アリと女王アリには体力ゲージが存在し、時間経過と共に体力が減少し、最後には餓死する。回復させるには餌を食べるか、味方のアリから餌を分けてもらう。餓死のほかにも、マップ上にはクモやアリジゴクが存在し、接触すると捕食され死亡する。また、マップ上を人間や芝刈り機、猫や車などが通過することがあり、踏み潰されて死亡することがある。
敵勢力である赤アリに接触すると、戦闘に入る。黄色アリは戦闘には弱く、高い確率で死亡するが、勝利すれば当然生き残ることはできる。なお、スーパーファミコン版の「オリジナルゲームモード」とパソコン版では黄色アリは何度死亡しても新しいアリとして生き返ることができるが、スーパーファミコン版の「シナリオモード」では、生き返ることができる回数が決まっており、それ以上死亡するとゲームオーバーとなる。
ゲーム開始直後、味方勢力はプレーヤーの操作する黄色アリと黒アリの女王アリのみでスタートするため、えさの調達などの作業をプレーヤーが行わなければならないが、ある程度黒アリが増殖すると、黄色アリ周辺に黒アリを集合させることにより、餌のあるところまで誘導し、大量に餌を巣に持ち帰ることができる。また、アリは餌を持つと匂いとして道筋をつけるため、他のアリはその匂いをたどって餌のところまで移動し、餌を巣へ持ち帰ることを繰り返す。餌は地上マップ上に一定時間間隔でランダムで発生するが、それ以外にも青虫やクモ、アリジゴクは黒アリが集団で取り囲むと倒すことができ、餌として巣に持ち帰ることができる。黒アリの行動は黄色アリが誘導するほかにも、行動コントロールパネルにより卵の世話・巣の拡張・餌の運搬の作業をどの割合で行うかを設定でき、必要に応じてプレーヤーは変更することが可能である。
黒アリがマップ上の大半を占めるまで増殖すると、赤アリは餌を確保できずに、女王アリが死亡することによりそのエリアはクリアとなるが、それを待たずとも、黄色アリが黒アリを集合させ、赤アリの巣に大群で押し寄せ、巣の最奥部にいる赤の女王アリを殺すことでクリアすることができる。
ゲームのほかにも、このゲームにはアリの種類や生態についてのデータベースがあり、教材としての一面も持っている。
[編集] 備考
ゲーム中の表現(特に黄色アリが死亡した時に出るコメントやグラフィック、サウンド)は非常にリアルに描かれているが、あまりにリアルすぎるため、虫嫌い(特にクモ嫌い)の人には不快感を感じるとの評価もある。これはスーパーファミコン版よりもPC版のほうが顕著である。