コル・レーニョ
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コル・レーニョ(col legno)は弦楽器の特殊奏法の一つで、弓の毛ではなく棒の部分で弾く(叩く)ものである。当然まともな音は出ず、カタカタと打楽器的な効果を出したり、異様な雰囲気を出すのに用いられる。
ベルリオーズ「幻想交響曲」の終楽章で用いられているのが有名であるが、モーツァルトのヴァイオリン協奏曲第5番「トルコ風」の終楽章にも用いられており、比較的古くからみられる奏法である。他にも有名な曲ではショパンのピアノ協奏曲第2番の終楽章、グスターヴ・ホルスト「惑星」の「火星」、グスタフ・マーラーの第7番までの交響曲などにも用いられている。
弓の棒は木製、弦の表面には通常金属が巻かれているので、強く演奏すれば弓を痛めてしまう。痛めてしまった弓は修復不可能であるし、高い弓では数千万円する。コル・レーニョは弦楽器奏者にとって極めて嫌われる奏法である。
[編集] 関連項目
- バルトーク
- ガルドン