カトリック正義と平和協議会
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カトリック正義と平和協議会(かとりっくせいぎとへいわきょうぎかい)は、日本のカトリック教会の一組織である。カトリック中央協議会内の部門として活動している。正式名称は「日本カトリック正義と平和協議会」である。
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[編集] 活動内容
カトリックの福音の精神にのっとり、貧困、抑圧、差別などで苦しめられている社会的弱者と連帯し、正義と平和のために祈り活動することが主旨であるとされる。 主な活動としては、平和主義の理念を持つ日本国憲法(特に第9条)を守るよう呼びかけること、靖国神社への首相の参拝に抗議することなどが挙げられる。
非常に政治的な活動で、かつ一方的な視点に立っているため、創価学会などと同じく同団体の存在そのものが政教分離に違反しているのではないかとの批判がある。
[編集] 略歴
1967年、ローマで教皇パウロ6世が教皇庁に「正義と平和委員会」を設立した。これを受けて日本でも、1970年に前身となる「正義と平和司教委員会」が正式に司教委員会として承認された。 1975年には第1回全国会議が東京で開催された。
[編集] 批判
日本のカトリック教会を指導する司教団によって認可された組織ではあるが、信徒(信者)の全てがこの組織の意向に賛同しているわけではない。この協議会の活動内容が左傾化していると考えそのことを問題視する信徒有志の団体もある。また、この協議会の存在、このような活動がなされているということを知らない信徒も少なくない。そもそも、ローマ教皇庁は靖国神社参拝に関して「宗教的行動でないため、自由に参拝してよい」としている。にも関わらず、同団体は靖国神社参拝を「信教の自由を侵す物」と解釈している。
[編集] その他
委員会ではなく協議会の名称を使用しているのは、できるだけ広く参加を求め、運営の民主性を示すためであるとされる。