エージェント (映画)
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エージェント (映画) (agent)とは作家のエージェントと同じで、タレント・エージェントが俳優や監督(さらには脚本家、プロデューサー、撮影監督など)の権利を代行する。代理人、またはエージェンシー(agency)ともいう。
エージェントは、クライアントのために仕事を探し、金銭上の契約を結ぶ。その見返りとして、クライアントの収入の何割(1割が通例)かを受け取る。
映画ビジネスにおける主要なエージェンシーに、CAA(Creative Artists Agency)、ICM(International Creative Management)、それにウィリアム・モリス・エージェンシーなどがある。
エージェンシーたちは、スタジオ・システムの時代にもしばしば重要な役割を果たしてきたが、彼らの仕事の重要性が増したのは専属契約システムの終焉以降である。
現在エージェンシーは、見込みのある才能を育て、パッケージ(これにはふつう、プロパティ、脚本家、プロデューサー、監督、スターがパックされている)を組み立てるなど、以前はスタジオが行っていたたくさんの仕事をこなしている。
ハリウッドの映画製作においてエージェンシーが影響力を持ち、スタジオ以上の権力を行使するようになったのはおそらく1970年代以降である。例えばCAAの有力な創設者であり、代表でもあるマイケル・オーヴィッツは1990年の松下によるMCAユニヴァーサルの買収を巧みに背後で操っていた。彼はまた、短期間であるがウォルト・ディズニーの代表でもあった。彼は、1990年代を通して、主要なスタジオにインターネットの配信会社と提携することをアドバイスした。映画番組を伝えるのにインターネットが重要な役割を持っていたからである。