エルグ
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エルグ(erg) | |
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記号 | erg |
系 | CGS単位系 |
量 | 仕事・エネルギー・熱量 |
定義 | 1 dynの力がその力の方向に物体を1 cm動かすときの仕事 |
エルグ(erg)は、CGS単位系における仕事・エネルギー・熱量の単位である。その名前は、ギリシャ語で「仕事」を意味する単語εργον(ergon)に由来する。
1エルグは、1ダイン(dyn)の力がその力の方向に物体を1センチメートル(cm)動かすときの仕事と定義されている。この定義において、ダインをニュートン(N, 1N = 105dyn)に、センチメートルをメートル(m, 1m = 102cm)に置き換えると、SIにおける仕事・エネルギーの単位であるジュール(J)になる。よって、1J = 107erg, 1erg = 10-7J となる。
エルグは非SI単位であり、同じ物理量のジュールの使用が推奨されている。日本においては、SIへの移行を目的として1993年11月1日に施行された新計量法において仕事・エネルギーの単位にはジュールを使用することが定められており、1995年10月1日以降は商取引などでのエルグの使用が禁止されている。