エウテルペ
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エウテルペ (Euterpe)
エウテルペ(エウテルペー、Εὐτέρπη (Ε’υτέρπη) , Euterpe, 「喜ばしい女」の意)は、ギリシア神話の女神のひとりで、ムーサイの一員である。音楽のムーサ。ギリシャ語のΕυ (ふさわしい) と τέρπ-εω (喜ばす)から。
ゼウスとムネモシュネの間の娘であり、ムーサイひとりひとりに役割が与えられた時に「快を与えるもの」として性格付けられ、後には叙情詩のムーサとされた。アウロスないしはフルートを持って描かれる。
アウロスの発明者だとも言われているが、その点ではマルシュアスの方が有名である。ホメーロスの「イーリアス」によると、エウテルペーはストリューモーン河によって孕み、産み落とした男の子レーソスはトラキア人を統べることとなったが、トロイアでディオメーデースにより殺害された。