だいすき!! ゆずの子育て日記
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『だいすき!! ゆずの子育て日記』は、愛本みずほの少女漫画作品である。2005年BE-LOVE(講談社)にて連載を開始。
「知的障害者の子育て」を題材にしており、子育ての側面と知的障害者に対する偏見に関する内容をテーマにした漫画となっている。そのテーマの関係上、取材を綿密に行い話を構成しているためか、連載は4話掲載して、2~3ヶ月の休載をするといったパターンになっている。
2006年10月現在、3巻まで発売中。
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
目次 |
[編集] あらすじ
軽度の知的障害を持つ福原柚子は、同じ作業所に通う沢田草介との間の子供を妊娠していた。しかしその矢先に草介は交通事故で他界してしまう。周辺の人から「子育ては無理」と諭されるも柚子は子供を生んで育てていく決心をする。そこから、柚子のお母さんとしての日々が始まる。
[編集] 登場人物
[編集] 柚子とその家族
- 福原 柚子(ふくはら ゆず)
- 本作の主人公。軽度の知的障害者。最愛の草介との子供であるひまわりを育てるため母として奮闘する日々を送る。
- 福原 ひまわり(ふくはら ひまわり)
- 柚子と草介の間に生まれた娘。福原家で育てられており、3巻現在では保育園に通っている。
- 福原 蓮(ふくはら れん)
- 柚子の弟。両親が柚子にかかりきりだったため一人で何でもできるしっかり者に育っている。
- 大学を卒業して福祉機器メーカーに勤務。大学時代からの恋人・夏梅がいる。
- 将来的に姉の面倒を見なければいけないと、夏梅とは結婚する意思はなかったが、夏梅の情熱に押されてプロポーズした。
- しかし、夏梅の両親から「姉が知的障害者であること」を理由に結婚の許しが出ていない(反対はしなくなった)ため結婚はしていない。
- 柚子の母親
- 柚子の母親。知的障害のある娘のために多少過干渉気味ではあるが娘の身を一番案じている。
- 柚子の父親
- 柚子の父親。柚子が妊娠したと知るやいなやおもちゃを大量に買ってきたり、娘のビデオを段ボール箱いっぱい持っているなどの親バカぶりが目立つが、親類同士での柚子の知的障害の犯人(原因)捜しが発生した時には「柚子は俺たちの二人の大切な娘だ文句あるか!!」と啖呵を切るなどの激しい一面もある。
- 草ちゃん
- 草介の飼っていたペットの亀。現在は福原家で飼われている。
[編集] 柚子とその家族の関係者
- 沢田 草介(さわだ そうすけ)
- 柚子の恋人でひまわりの父親。
- 天涯孤独の身の上であったため、柚子の妊娠は「自分にも家族ができる」と大喜びしていた。
- 新しくできる家族のために、自分たちだけで生活できるよう自立を考えていたが、その矢先に交通事故で他界。
- 柚子が娘につけた「ひまわり」は彼が大好きな花で、交通事故に遭った際にも柚子への誕生日プレゼントとして手に持っていた。
- (ひまわりをプレゼントして欲しいと柚子にリクエストされていた)
- 安西 真紀(あんざい まき)
- 柚子の通っている知的障害者通所授産施設「ワークセンターたんぽぽ」の支援スタッフ。
- 柚子の子育てを支援している。
- 連と並んで歩くと恋人に見えるくらいの外見だがどうやら独身らしい。
- 知的障害に対する行政等の無理解に当たるとぶち切れることが多い。
- 勝川さん
- 柚子を担当するベテランの保育士。当初は「柚子に子育ては無理」と反対していた。
- しかしその後は、知的障害のある母親でも娘を通わせられる保育園を探したり、安西さんや柚子の母親に他の知的障害のある母親の姿を見せるなど、柚子の子育てを支援している。
- 下柳さん
- ひまわりが通う「ひなぎく保育園」の園長。知的障害に理解があり一緒に学んでいこうという姿勢で柚子に接している。
- 笹岡先生
- ひまわりが通う「ひなぎく保育園」の先生でひまわりの担任。保育士歴15年のベテラン
- 野村 陽人(のむら はると)
- 「ひなぎく保育園」でのひまわりの同級生。
- 野村さん
- 陽人の母親で柚子のママさん仲間。大阪出身
- 柚子に知的障害があるとわかったときには多少避けていたが、東京の人間が自分(大阪出身者)に持つ偏見が自分の知的障害への偏見とダブって感じられ、それ以来知的障害に対する偏見は持っておらず柚子のことは「ちょっと天然が入ってる人」程度に思っている。
- 藤川 夏梅(ふじかわ なつめ)
- 連の大学時代からの彼女。
- 連とは結婚を前提につきあっていたが、煮え切らない態度の連に詰め寄った際に、蓮が姉の知的障害とそれを面倒見るために結婚する意思がないことを知らさせる。
- しかし、知的障害を理解するために柚子の通う「ワークセンターたんぽぽ」にボランティアに行き、その上で猛アタックをして連からのプロポーズを受けた。
- 両親の反対があったが、福原家での家族ぐるみのバーベキューを通じて両親には多少の理解はされている。(ただし結婚はまだ認めていない)