Tera Term
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Tera Termは、寺西高(てらにし たかし)が作成・公開した、Windows用ターミナルエミュレータのこと。現在はオープンソース化され、平田豊(ひらた ゆたか)らによってUTF-8やSSHに対応した後継バージョンがリリースされている。なお、寺尾進氏が作成したフリーソフト「TeraPad」とは何の関連も無い。
WindowsにもWindows 95以降標準でターミナルエミュレータ(ハイパーターミナル)は添付されているが、機能はTera Termの方が高機能とされる(YMODEM通信は不可)。
日本におけるターミナルエミュレータの代名詞として長く用いられてきた。
[編集] 歴史
TeraTermは、1994年に寺西高(現在は国立大学の先生)により開発された国産のターミナルエミュレータである。telnetプロトコルによるリモートホストへの接続と、COMポートによるシリアル接続を可能とし、マクロを利用できるのが特徴。XMODEMやZMODEMなどのファイル転送プロトコルもサポートしており、パソコン通信によく使われていた。 また、Tera TermのプラグインであるRobert O'CallahanによるTTSSH(An SSH Extension to Teraterm)を組み込むことで、SSH1プロトコルによるSSH接続が可能となる。 Windowsでは珍しく、Tera TermもTTSSHもソースコードのすべてが公開されていた。
そして、TeraTermの開発は1998年に終了し、TTSSHも2001年に開発が停止してしまっていた。 その後、ソースコードが公開されているがゆえに、IPv6対応やローカライズ版、プロキシ対応、半透明対応などの派生バージョンが登場した。しかし、主開発者が不在であること、改造版TeraTermを配布するためには原作者の許可を得る必要があることなどを理由として、TeraTermの開発を引き継ぐのが難しい状況となっていた。 また、セキュリティに関する認識が高まっていく中で、セキュリティ上の脆弱性があるとされているSSH1プロトコルは利用されなくなり、TTSSHがSSH2プロトコルに対応していないため(AyeraのTeraTerm Pro WebはSSH2対応だが品質が良くなかった)、Tera Termから他のターミナルエミュレータに乗り換えるユーザも現れた。
2004年3月、平田豊によりTeraTermへのパッチという形態で、UTF-8サポートプログラムが作成された。同年8月にはTTSSHのSSH2対応版が、βバージョンとして公開された(TTSSHはBSDライセンス)。 同年9月にTeraTerm原作者である寺西高に連絡が取れ、正式な開発とバイナリ配布の許可を得ることに成功。そして、同年11月にSourceForgeへプロジェクトを移行し、BSDライセンスの下にオープンソース化された(UTF-8 TeraTerm Pro with TTSSH2)。 2005年8月には窓の杜へ収録された。 UTF-8 TeraTerm Pro with TTSSH2(TeraTerm 4.xx)では、UTF-8とSSH2対応を主軸とし、すべての派生バージョンの機能を取り込み、TeraTerm後継バージョンとして開発を進めていくことを目的とする。現在は日本だけではなく、海外(カナダに拠点を置く)のコミュニティもでき、世界中で使われてきている。