SS-N-22 (ミサイル)
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SS-N-22は、本来別々の旧ソ連・ロシア海軍の対艦ミサイルに付けられた米国防総省報告番号。NATO報告名はサンバーン(Sunburn)。
SS-N-22は本来まったく別のミサイルである2つのミサイルをひとつの分類に納めてしまっている。このような混乱は、それら2つのミサイルの水上艦用発射容器が同一のもので、しかもそれらがひとつの艦級の派生型に積み分けられていたことによるとされている。こうした混乱は、NATOコードネームの由来、つまり兵器について名称をはじめ情報を旧ソ連が公開しようとしなかったために、便宜上の識別を与えるために付けられたという経緯による。こうした点からして、同種の例が他にもあるが、冷戦後の情報公開によっておおむね解決された。
SS-N-22に混同されたミサイルのひとつは、チェロメイ設計局が開発したP-80ジュブル(Zubr)である。このミサイルは、固体ロケット推進で250kgの弾頭をもち、ソブレメンヌイ級ミサイル駆逐艦前期型およびタラーントゥル級コルベットに搭載された。また、このミサイルの潜水艦発射版と考えられたミサイルは、後にやはり別のミサイルP-100オニクス(Oniks)であることが判明した。
もうひとつのミサイルは、ラドゥガ設計局が開発したP-270モスキート(Moskit)である。これは、固体ロケットで発射し、ラムジェット・エンジンで巡航する固体ロケット・ラムジェット統合推進と呼ばれる方式を採用し、300kgの弾頭を備える。ソブレメンヌイ級後期型および換装を受けた一部のタラーントゥル級のほか、いくらかの小型艦艇にも搭載されたので、「SS-N-22の射程延伸型」と呼ばれていたこともある。中国海軍がソブレメンヌイ級とともに入手したのはこちらである。また、航空機発射型はKh-41として知られている。
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