SPring-8
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SPring-8(Super Photon ring-8 GeV:スプリングエイト)は放射光を利用する大型の実験施設。名前の8は電子の最大加速エネルギーである8GeVに因んでつけられた。2004年の時点で世界最高性能の放射光を発生させることができる。またレーザービームを逆コンプトン散乱させることによって2.4GeVの単色光線を作り出すこともできる。
1991年から日本原子力研究所と理化学研究所が共同で建設を開始し、1997年10月から高輝度光科学研究センターの運転・管理により供用を開始した。整備費1319億円。所在地は兵庫県佐用郡佐用町光都1丁目1-1。なお、敷地の一部は赤穂郡上郡町とたつの市にまたがっており、播磨科学公園都市の一角に位置する。
見学については、展示室は随時見学可能であるが、加速器の内部などを見るためには例年4月ごろに行われる一般公開に参加する必要がある。
隣接してナノテクノロジー研究開発などに使用される中型放射光施設ニュースバルがある。
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[編集] 施設諸元
[編集] 特記事項
- 1998年7月25日に発生した和歌山毒物カレー事件では毒物の検出に使用された。
- 2004年にはペンタクォークを作り出したとされるが、後の検証では異論も出されている。
- 土産品には「スプリング8まんじゅう」、「SPring-8ワイン」などがある。
- 現在X線自由電子レーザー設備の設置計画が進行している。