PureMail -ピュアメール-
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PureMail -ピュアメール-は2000年8月25日にOverflowから発売されたアダルトゲームのタイトルである。
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[編集] ストーリー
主人公、緒方圭は、他人との繋がりなんていらない、と自分の殻に閉じこもる日々を送っている。その一方で彼はEVEというハンドルの女性と毎晩チャットをしていた。EVEに尊敬される彼は、ある日、偶然からEVEがクラスメイトの奈川碧であることを知ってしまう。彼の心はどう動いていくのか…
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
[編集] 登場人物
- 奈川 碧
- 主人公のクラスメイトで顔見知り。容姿端麗成績優秀。
- 澤永 美紀
- 主人公とは去年同じクラスだったバスケ少女。奈川碧の親友。
- 結城 綾華
- 主人公のクラスの委員長。お金持ち。高飛車。
- 青葉 衣里
- 主人公の妹の友人。孤高の人。
- 緒方 藍
- 主人公の妹。主人公に対して口うるさい。
- 真東 悠美
- 主人公の学校の生徒会役員。眼鏡っ子。成績優秀
- 関端 りん
- 主人公の担任の娘。
[編集] ゲームシステム
当時、成人向けゲームとしては一般的であった、ストーリーを読み進めて行き、途中現れる選択肢を選ぶことによりストーリーが変化していき、最終的に登場する女性のいずれかとの結末を迎えるタイプのアドベンチャーゲームである(例外として主人公一人きりという結末もある)。
選んだ選択肢によって、特定の女性の感情値が変化し、感情値の状態によってストーリーの特定箇所で出現する選択肢が変化し、それによりストーリーが分岐する、というシステムである。ただし感情値はいかなる形でもプレイヤーから見えないようになっている。
プレイ時の操作には既読スキップ、自動送り、「次の選択肢まで進む」、「前の選択肢まで戻る」等がある。また音声・SE・BGMの個別ボリューム、自動送り速度、フォント、女性毎のヘアの有無等が設定できる。
[編集] 発売前の模様
当時業界では頻発していたことだが、本作品も度重なる発売延期の末発売された(一説では同じく延期が続いていたAIRと発売日が重なるのを回避した、ということだが真偽のほどは定かでない)。発売前の小売店では、当時としては非常に美麗なアニメーションムービーをオープニングデモとして流しており、注目度は高かったようである(余談だがOverflowの母体であるスタックはアニメーション製作請負を営んでいる)。
また、パッケージデザインについても、キャラクターデザインを担当している西E田氏の描き下ろした美麗なイラストを中心に据えており、純愛・学園というキーワードをテーマにしたゲームという印象を与えていた。
[編集] 発売後の模様
発売後数ヶ月間の間に不具合修正プログラムが10回程度にわたって配布されるという事態になった本作品の発売直後の感想は「とにかく難しい」という声が大半だった。これは感情値がプレーヤーから見えない(当時は感情値を管理していることもプレーヤーの大半は知らなかった)ことに加え、一部の分岐条件が非常にシビアだったことが理由である(結果、難易度を下げるための修正プログラムが配布された)。
また、発売前はすっかり純愛・学園をキーワードとした恋愛ゲームと思われていたのだが、攻略に成功したプレーヤーの出現とともにいわゆる鬼畜ルートの存在が明らかになった。純愛ゲームのプレーヤー層と鬼畜ゲームのプレーヤー層は重ならないと一般に言われており、純愛ゲームと期待して購入した層からはおおいに不満の声があがったが、そのゲームとしての二面性に魅力を感じたプレーヤーもまた多かった。
[編集] ユーザーサポート
発売後は5回にわたって、週1回更新の公式Webサイト上の公式攻略コーナーにて、匿名掲示板2ちゃんねる等での反応をみながら攻略ヒントを提供したり、修正プログラムの配布、ユーザー登録葉書を出したユーザーに最終修正プログラムとアクセサリの入ったCD-ROMを無料配布するなどのユーザーサポートが実施された。
[編集] 本作品の特異性
本作品は、それまで、および同時期に発売されたアダルトゲームに比べて明らかに特異性を持っている。以下にその特異性について簡潔に記す。
- 舞台と主要登場人物が、明言されてはいないものの明らかに中学校であり、中学生である。コンピュータソフトウェア倫理機構審査を通すためには登場人物が全員18歳以上でなければならず、作中には「高校」とか「中学」といった表現は一切出てこない。にもかかわらず、日常会話を使って巧みに主人公たちが中学生であることをプレーヤーに示している。この中学生であるという事実が、後述する鬼畜ルートと純愛ルートのギャップを強調するのに役立っている。更に隠れキャラ・関端りんはやはり明示されていないものの明らかに小学校低学年であり、シナリオの内容も性的知識に乏しい彼女に猥褻行為を行うという非常に危ない物であった。
- ヒロインの性格の二面性が非常にデフォルメした形で描かれている。ヒロイン奈川碧は外面はいいもののチャット相手には仲良くしている友人への陰口を言うなど嫉妬深い一面を見せるという、従来のアダルトゲームに殆ど存在しないキャラクター類型である。
- 鬼畜ルートと純愛ルートのギャップが極めて大きい。これは攻略順序が純愛ルートを経由してからでないと鬼畜ルートに入れないようになっており、なおかつ純愛ルートでの緻密な登場人物達の会話によってキャラクターの性格造型に説得力を持たせることに成功しているためである。一方で鬼畜ルートについては、純愛ルートの登場人物を容赦なく陵辱する、あるいは主人公が容赦なく調教される展開となっており、純愛ルート経由済みのプレーヤーにショックを与えることに成功している。なお奈川碧にのみ「調教値」という隠しパラメータが存在し、それににより難易度が更に上昇している。
[編集] 評価
以上述べたように、特異性を持った挑戦的な作品であり、Niftyその他のフォーラムや一般Webサイトでは賛否両論、それ以前に当初のCD-ROM版がそれほど大ヒットというほどでもなかったために、評価する声は多くなかった。
一方で2chではその特異性を評価した人は多かったようであり、「ベストエロゲー2000@2ch」スレッドでは、果てしなく青い、この空の下で…。に続き、総合2位となった。
[編集] スタッフ
- 監督・シナリオ監修
- メイザーズぬまきち
- キャラクターデザイン・原画
- 西E田
- OSデザイン
- りつべ
- 背景原画
- おおしろしげき・かわせみはるか
- 音楽
- ZEL
- サウンドエフェクト・音声編集
- みずっち
- シナリオ
- 屑美たけゆき・マロガッツ・メイザーズぬまきち・GON
- オープニングテーマ
- 「OPEN THE MIND」
- エンディングテーマ
- 「Angelic Feather」 歌: 静木亜美
- キャスト
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- 奈川碧 - ダイナマイト♥亜美
- 澤永美紀 - 小嶋千明
- 結城綾華 - 齋藤よし子
- 青葉衣里 - 森本れおな
- 緒方藍 - 寧々
- 真東悠美 - 春乃うらら
- 関端りん - 岩泉まい
[編集] OVA
この作品は後日OVA化された。作画のクオリティこそ劣るものの、修羅徹の幻想性の高いサウンドトラックが作品の個性を引き立てている。
[編集] 外部リンク
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