PROJECT SYLPHEED
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PROJECT SYLPHEED(プロジェクト シルフィード) | |
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ジャンル | シューティング |
対応機種 | Xbox 360 |
開発元 | スクウェア・エニックス/ゲームアーツ/セタ/アニマ |
発売元 | スクウェア・エニックス |
人数 | 1人 |
発売日 | 2006年9月28日 |
PROJECT SYLPHEED(プロジェクト シルフィード)は、スクウェア・エニックスから発売されているXbox 360用ゲームソフトである。
当初タイトルはプロジェクト シルフとして発表されたが、プロジェクト シルフィードと改称された。細かいゲームジャンルは、スペースコンバットシミュレーション。
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
目次 |
[編集] ストーリー
---かつて、この星の海で戦争があった--- 27世紀…新天地を求め、人類が太陽系を飛び出してから500年あまり。時が移り、生きる場所が変わっても、人類は争い、殺し合うことを忘れはしなかった・・・ 銀河は人類に征服され、人々の手によってつくられた第2、第3の地球は、植民地星系と呼ばれ、そこからもたらされる豊富な資源は、疲弊しきった地球にとっての生命線であった。 しかし、植民地星系に住まう人々と、彼らを太陽系から支配する地球統合政府との間には、隠しようもない対立が横たわっていた。
西暦2632年7月5日、惑星レーベンドルフで訓練任務に就いていた、試験空母アクロポリス所属の最新鋭汎用戦闘機「デルタセイバー」部隊は、地球からの独立を訴えるアダン自由同盟から奇襲攻撃を受ける。その後、アダン自由同盟最高評議会議長「ドリス・イーガン」が地球統合政府に対し宣戦布告。独立を訴え志半ばにしてこの世を去った彼女の父、ダニエル・イーガンの遺志を継ぎ、植民地から不当な搾取を続ける地球政府を打倒すると宣言。 ----後に「100日戦争」と呼ばれる大戦の幕開けである。
綿密に準備された電撃戦を展開するアダン自由同盟軍に対し、劣勢を強いられる地球統合軍。空母アクロポリスはデルタセイバー部隊と共に、戦乱の渦に巻き込まれていく。デルタセイバーを駆る若き戦士達が見るのは、死と絶望、そしてかけらの様な希望・・・。 アダンが目指す先には、母なる星「地球」が青く輝いていた。
[編集] 登場人物
地球統合軍
- カタナ・ファラウェイ(CV:日野聡)
本作の主人公。 地球統合軍レーベンドルフ駐留艦隊所属第931訓練飛行隊のライノ小隊所属。階級は少尉。 士官学校を出た後、新造空母アクロポリスの訓練隊に配属され、訓練の日々を過ごしていたが、 アダン自由同盟の宣戦布告により否応無く戦闘に巻き込まれることになる。 エレンとは士官学校時代からの幼なじみ。
- エレン・ベルシュタイン(CV:佐藤利奈)
カタナ同様ライノ小隊所属の女性パイロットで、カタナのウィングマン(僚機)である。 カタナとは士官学校の同期で、とても仲が良い。 地球統合政府の中で名門とされたベルシュタイン家の出であり、士官学校では幹部候補として期待されていたが 航空機に憧れ、パイロットに志願する。戦いに苦悩するカタナを支えることで、自分自身の気持ちに気づき成長していく。
- レイモンド・ローガン(CV:中田譲治)
第931飛行隊隊長で大尉。カタナ達の教官でもあり人生の師。 様々な地域紛争を経験したたたき上げで、戦争の冷たさ、仲間の暖かさを知った真の軍人である。艦長のメイ・クライトンからの信頼も厚く、アクロポリス内では精神的な柱の役割を担っている。 経験不足で暴走しがちなカタナやエレンを優しく見守るが・・・ 搭乗機であるデルタセイバーは、彼がテストパイロットとして開発に携わった機体である。
- メイ・クライトン(CV:幸田夏穂)
アクロポリスの艦長。元々は大学でナノマシンと人間の精神の研究をしていたが、研究のために滞在していた植民地惑星でテロに遭遇。罪無き人々が傷ついていく様を目の当たりにし、自分にも出来ることはないかと士官学校への編入を希望し、軍に入隊する。 豊富な知識と得意とする心理学を元にした洞察力の高さが評価され、異例の若さで昇進。28歳にしてアクロポリスの艦長となる。 自分の信念と遺志を強く持つ大人の女性だが、理想と命令との間で思い悩む。
- サンドラ・レッドバード(CV:沢海陽子)
第931飛行隊バード小隊隊長。 陽気で快活、少々荒っぽい性格だが、面倒見の良い姉御肌。部下や仲間からの信頼も厚い。 レイモンドとは旧知の仲で、互いに「安心して後ろを任せられる」と言い合う間柄。腕よりも気合いで操縦するタイプで、その飛行スタイルは豪快そのもの。
アダン自由同盟軍
- マーグラス・メイスン(CV:浜田賢二)
アダン自由同盟軍特殊航空隊所属第7特務飛行隊「ナイトレイヴン」の隊長。階級は少佐。 植民地星であるアケロンの出身で航空機の操縦に関しては天才的な才能を持つ。 その能力を買われ、エリート飛行隊のナイトレイヴン隊の隊長に任命される。 「アケロンの悪夢」と呼ばれる事件で家族を失った彼は、地球統合軍に深い憎しみを抱いている。 過去に彼は地球統合軍の士官学校で、カタナ、エレンと中の良い友人であったが、アダン自由同盟の発足に伴い その出身である人物を強制送還するという地球統合軍の政策により、二人と離れ離れになることになった。
- ドリス・イーガン(CV:田中敦子)
アダン自由同盟最高評議会議長。父のダニエル・イーガンの遺志を継ぎ、地球統合政府の打倒と植民地の独立を訴え、地球統合政府に宣戦布告。父親譲りのカリスマ性で、名実共に同盟の支配者である。 植民地を一つにまとめ上げ、強大な軍事力を持つまでに成長させたのも、ひとえに彼女の政治能力による。性格は冷静かつ残酷。 父の命を奪った事故「アケロンの悪夢」を、地球統合政府の陰謀だと訴え、復讐のためには手段を選ばない。
[編集] その他のキャラクター
- イアン・ガードナー(CV:荻原秀樹)
アクロポリスのオペレーター
- ナタリー・コン(CV:広橋涼)
アクロポリスのオペレーター
- ラッセル・スターン(CV:大橋隆晶)
アクロポリスのエンジニア
- ブランドン・ショア(CV:佐藤ミチル)
ライノ小隊の隊員。優しい性格で仲間から慕われていたが、アダン軍の奇襲攻撃の際に戦死してしまう。
- ジーン・ボールドウィン(CV:青木誠)
戦死したブランドンの欠員補充としてライノ小隊に配属された。 明るく優しい性格で、カタナやエレン、隊員の皆に深い信頼を寄せている。
- ヨージ・カシワザキ(CV:田中裕一)
物語の中盤で、地球統合軍ヤツカ飛行中隊からライノ小隊に転属。冷静沈着で少し毒舌。
- ビリー・クラーク(CV:椙山貴夫)
第931飛行隊バード小隊の隊員。 冷静であり、他の隊員との連携も抜群である。
- アントニウス・シャーン(CV:天城大智)
バード小隊の隊員。口は悪いが、誰よりも情熱的である。サンドラを姐さんと呼び慕っている。
- カール・クリプキ(CV:里見圭一郎)
バード小隊の隊員。僚機のアントニウスと良いコンビを見せる。
- ニコラス・ヴィエラ(CV:樫井笙人)
地球統合軍レーベンドルフ駐留艦隊司令官。階級は中将。 指揮官としての力量はなく、保身と出世のことしか考えていないため、戦闘中も自己中心的な行動や言動が目立つ。
- ルーサー・ヒギンズ(CV:木下尚紀)
地球統合軍レーベンドルフ駐留艦隊副司令官。階級は准将。 後にその指揮能力の高さと責任感が評価され、ヴィエラに代わり司令官となる。 物語の終盤では、地球防衛艦隊の総司令官となる。
- ウェイン(CV:白熊寛嗣)
アダン軍の精鋭攻撃機部隊「ヘルファイヤー攻撃隊」の隊長。
- タスケント・イーグル(CV:三宅健太)
ナイトレイヴン隊の副隊長。性格も戦い方も粗暴かつ豪快。
[編集] 組織・メカニック
- 地球統合政府/地球統合軍(TCAF -Terra Central Armed Forces)
地球を中心に統括する中央政府。現在の連邦制国家やアメリカ合衆国のように、各星系がそれぞれある程度自治権を持った国であり、それらの自治体を統括する形で統合政府が存在する。しかし実際の所は、地球を宗主国とした帝国に近い支配体制である。地球中心主義であり、この体制に不満を待つ植民地星系市民は多い。全体に関わる政策は統合政府が決定権を持つ。 また、その強大な軍事力により、各地での散発的な反抗は、治安維持の名のもと鎮圧されていった。
- アダン自由同盟(AAF -ADAN Allied Forces)
地球統合政府に不満を待つ、アルベルティ・ドラクロワ・アンジェリコ・ノルデの4星系によって設立された組織。ADANは各星系の頭文字をあわせたもの。 地球統合政府の打倒と植民地星系の独立をスローガンとしている。発足当初は比較的穏便な独立運動推進組織だったが、惑星アケロンで起きた事件により、数千万人の市民と指導者ダニエル・イーガンの命が奪われた。これをきっかけに過激派組織へと変貌する。 数年で地球統合軍に対抗できるほどの軍事力を持つほどになった。
また、アダン軍が誇る部隊には、「ナイトレイヴン隊」、「ギルティローズ隊」、「ヘルファイヤー攻撃隊」があり、主人公らを悩ませる。
-地球統合軍-
- NATF-4 DELTA SABER(デルタセイバー)
第931飛行隊で使用されている、地球統合政府が計画した新戦術構想「プロジェクト・シルフ」の一環として開発した、最新鋭汎用戦闘機。 多彩な特殊兵装システムを搭載可能にする大推力エンジン、強力なエネルギーシールドの採用と、運用のための超高性能支援AIを搭載している。 それまでの航空機に比べ、単体での実制圧能力・空戦機動力を極限にまで高め、運用効率の向上を見せたが、AIによるその特異な機体制御には、専用のパイロットを必要とする。 その秘められた戦闘能力は、両軍のいかなる戦闘機をも凌駕する。
- NATF-1 ARROWHEAD(アローヘッド)
デルタセイバーの母体となった、地球統合軍の制空戦闘機。高い機動力を誇る優秀な戦闘機だが、数で攻めるアダン軍の戦法に苦戦を強いられる。
- テイコス級空母CVX-93 ACROPOLIS(アクロポリス)
地球統合軍の新型空母の2番艦で、デルタセイバー専用の運用空母として設計された最新鋭空母。全長1.7Kmと、地球統合軍の艦艇の中では比較的小型である。射出用電磁カタパルト4基、四連装対艦砲、対空砲、補給機射出機1基が主要装備である。
- カロン級駆逐艦
地球統合軍の駆逐艦。数の上では、地球統合軍の主力となっている。全長約2Km。 対艦用ビーム砲、対艦用小型砲、対空砲が主要装備。 対艦能力に重点を置いているため、敵の航空機攻撃にはもろい一面がある。
-アダン自由同盟軍-
- IKV-121 TURRET(ターレット)
アダン軍の旧主力戦闘機。旧式化しているが、新型機の配備が進んでいないため、現在でも前線で数多く運用されている。 対艦能力を持たせた軽攻撃機タイプもしばしば見かけられる。
- IKV-87 CYCLOPS(サイクロプス)
アダン軍の主力攻撃機。対地・対艦目的で使用される。 戦闘機よりも大型で、分厚い装甲と大量の武装を持っているが、運動性は格段に劣るので、戦闘機と共同で攻撃を仕掛けてくることが多い。 艦隊の天敵である。
- IKV-174 ELAN(エラン)
アダン軍の新型主力戦闘機。ナイトレイブン隊が主に運用している。 ターレットよりも全性能が格段に向上している。長射程大火力の武装による、一撃離脱戦法を得意とし、地球統合軍を苦しめる。
- プロジェクト10 ALTAIR(アルタイル)
アダン軍の主力駆逐艦。 サイズはカロン級駆逐艦とほぼ同等だが、設計構想が地球軍よりも新しいため、対艦用大型ビーム砲、対艦用中型砲、対艦用小型二連装砲、対空機関砲など、より強力な武装を積んでいる。 一部には航空機の管制能力もあるらしい。
- IKV-181 VINDICATOR(ヴィンディケイター)
アダン軍の最新鋭戦闘機。高い機動力・防御力に加え、強力な武装とシールドを備え、デルタセイバーと並ぶ戦闘力を誇る。物語の後半で、マーグラスの愛機として運用されている。
[編集] 関連項目
[編集] 関連商品
- PROJECT SYLPHEED Original Soundtrack
- 価格:税込2100円
- 型番:SQEX-10080
- 収録曲数:35曲
- 発売元:スクウェア・エニックス