Paint Shop Pro
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開発元: | Corel |
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最新版: | XI(11) / |
対応OS: | Microsoft Windows |
種別: | Bitmap graphics editor / Vector graphics editor |
ライセンス: | プロプライエタリ |
公式サイト: | www.corel.com |
Paint Shop Pro(ペイントショッププロ)はコーレル社が販売するMicrosoft Windows用画像処理ソフトウェアである。1万円台という低価格で提供されている。
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[編集] 概要
非常に安価であることに加え、非常に軽量で特に起動が速く、 それでいて、ラスター(ラスター画像)・ベクター(ベクトル画像)の両形式をサポートし、 一通りの画像処理ソフトウェアとして十分な機能を備えており、 ドット絵から本格的なイラストレーションの作成や フォトレタッチまで行えるという事で人気である。
また最新のバージョンにいたっては、拡張子対応数が50種以上、1000件まで残る履歴、スクリプトの作成・適用など、高いソフトなどに匹敵するような機能をも盛り込んでいる。
初期バージョンでは、本格的なフォトレタッチや画像作成などは他のソフトを使用するが、 簡単なトリミングなどの作業には Paint Shop Pro という使い分けをするユーザもいた。
しかし、バージョン7から8にバージョンアップする際、 コードが大幅に書き直され、より高度な機能を搭載するようになった代わりに 軽快な動作が失われた。 バージョン9になると動作が更に重くなり、Ⅹ(10)になってやっと軽快に動くようになった。
ただし、今でもファンの中にはバージョン7以前と8以降を両方インストールし、 用途によって使い分ている者も多い。
[編集] Corelによる買収
2004年10月、コーレル・コーポレーション(本社:カナダ、オタワ)による、Jasc Software社の買収・合併にともない日本では、2005年6月30日にP&Aとコーレル社の代理店契約が満了した。
Paint Shop Pro はJasc Softwareが開発、販売を行っていたが、買収されたため、開発販売の主導権がCorelに移った。
それまでのPaint Shop ProはCGそのものを生業とする訳ではないが、 PCのハイエンドユーザやプログラマといったある程度PCに詳しいユーザが画像を取り扱う際に使いやすい、 という非常にニッチなニーズに応える製品であった。
Corelに買収されてから初めて発売されたバージョンⅩ(10)からは、 一般大衆向けの機能の追加が多く搭載され、バージョン9より動作が軽くなったことから、 初心者からハイエンドユーザーまでが使えるソフトとなった。
また、Corelが所有しているPainterでの形式サポートや、Painterの廉価版であるPainter Essentialsシリーズとの同梱パッケージが出ている。Painterは水彩画などを描画するツールとして映画スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐などのデザインでも使われるほどのハイエンドソフトである。
[編集] システムの変化
コーレルから2回目の発売になったバージョンXI(11)は、 Microsoft Windows Vistaへの対応もあってかⅩ(10)に比べ少し重いが、 [参照]の機能に似た[オーガナイザー](エンジンはSnapfire)が搭載され、 使い勝手が向上している。 クリックだけで色を変える[カラーチェンジャー]等も搭載され、機能が拡張された反面、 パノラマ写真が生成できたPhoto Album が同梱されていないので、パノラマ生成機能が消えた。
RAWへの対応がバージョン8から行われている。 バージョンⅩの時に[Pixmantec RawShooter Essentials (以下RSE)]が付属され、 対応数が増えていたが、RSEがadobeに買収されたため、バージョンXI(11)では、 RAW対応数が若干少ない。
なお、Animation Shop は現在、開発中止になっている。
[編集] リリース履歴
1997年 Paint Shop Pro 4
1998年 Paint Shop Pro 5
1999年 Paint Shop Pro 6
2001年 Paint Shop Pro 7
2003年 Paint Shop Pro 8
2004年 Paint Shop Pro 9
2005年 Paint Shop Pro Ⅹ
2006年 Paint Shop Pro Photo XI