OZ -オズ-
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OZ -オズ-は、2005年6月30日にコナミから発売されたプレイステーション2用アクションゲーム。また、2006年1月26日に廉価版が発売されている。『キャッスルヴァニア』シリーズ、『幻想水滸伝シリーズ』の製作スタッフも開発に参加している。
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[編集] ストーリー
かつて、「カテナ」と「人」が共存していた世界。しかし、「神々」によって「カテナ」はその手下である「御使い」へと変えられてしまう。やがて人々は「神々」が災いをもたらすものだと気づき、抵抗を試みたこともあったが、必ず「御使い」によって阻止されてしまった。 妹のドロシーと猫のトトと平穏に暮らしていた少年・フィール。 フィールの住む村に「御使い」が降り立つ。
[編集] ゲームの特徴
3次元CGで構築された空間内で、出現する多数の敵を撃破しながらスタート地点からゴール地点まで移動する、というタイプのアクションゲーム。プレイヤーが直接操作する主人公と、自動で動いてくれる仲間2人が協力して戦うというシステムが本作ならではの特徴。
- 一定のダメージを与えると敵キャラが「気絶状態」となり、この状態の敵を「打ち上げ攻撃」または「吹き飛ばし攻撃」で宙に浮かせる。
- 浮いた敵が落ちる前に味方の攻撃が当たれば「パス」成立。パスを繋げる度に「テンションゲージ」が溜まっていく。
- テンションゲージが溜まったら「必殺技」を発動、群がる敵を一掃する。ゲージが多く溜まっているほど強力な技を出せる。
以上が、このゲームの基本的な流れになる。 途切れることなくパス回しをしていくと、味方の攻撃がよりテンションゲージの溜まりやすいものに変化していく。パスを回し必殺技を出すという流れをいかに効率よく出来るか、その戦略がゲームクリアの要である。
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
[編集] 登場人物
- フィール [Feel](声:私市淳)
- 人間。生まれつき「エテリア」と交感することのできる少年。本編の主人公。
- アルミラ [Almira](声:田中敦子)
- カテナ。元OZのメンバー。神々によって知性を強化されているため、常に冷静沈着。
- レオン [Leon](声:四宮豪)
- カテナ。元OZのメンバー。神々によって闘争本能を強化されているため、恐れを知らない。
- カイン [Cain](声:野瀬育二)
- カテナ。元OZのリーダー的存在。15年前任務中に失踪する。失踪から3年後、始末されている。
- ヴィティス [Vitis](声:稲田徹)
- カテナ。現OZのリーダー的存在。レクス制御能力を強化されている。冷徹な性格で、機械のように無駄のない動きで敵を確実に葬り去る。
- ジュジュ [Juju](声:皆川典子)
- カテナ。現OZのメンバー。防衛本能を強化されているためか、他人から干渉されることを嫌う。ガルムとは犬猿の仲。
- ガルム [Galumn](声:江川央生)
- カテナ。現OZのメンバー。肉体機能全般を強化されている、頑固で実直な性格の持ち主。外見に似合わず照れ屋である。狼のような顔をしているが、この顔はレクスの一部なので実際の素顔ではない。ジュジュとは仲が悪い。
- ドロシー [Dorothy](声:大前茜)
- 人間。フィールの妹。素直でおとなしいが、芯が強いしっかりもの。隠しシナリオ「ドロシーの大冒険」でプレイヤーキャラとして使用できる。
- トト [Toto](声:稲葉実)
- 猫?。人語を喋り、フィールの武器にもなる飛ぶ猫。ドロシーのことを主人と認め、彼女を助け出すためにフィールに協力している。
[編集] しもべ
神々がエテリアを使って作り出した擬似生命体。倒されると、元のエテリアに戻る。知能はあまり高くないが、普通の会話を行う事ができ、感情も持っている模様。
- ヴォロ [Volo]
- 最も一般的なしもべ。全体的に丸いフォルムで、背が低い。主に剣や盾、遠距離攻撃の火炎弾を使用する。体力・実力共にしもべの中では最低クラスだが、数だけは多く出てくる。
- 隠しシナリオ「第35小隊かく戦えり」では、ヴォロをプレイヤーキャラとして使用できるが、物凄く弱い。
- テセラ [Tessera]
- 飛行能力を持つしもべ。体当たりや上空から火炎弾を飛ばしてくる。
- ベラトル [Bellator]
- しもべの中では中堅クラス。背が高く、鎧を纏った様な姿をしている。剣や槍、大斧などの各種武器を使いこなし、ステップで攻撃をかわす。
- デクリオ [Decurio]
- 巨大な巨人の姿をしており、動きは鈍いが圧倒的な体力と攻撃力を誇る。
[編集] 用語
- エテリア
- 万物の源にして自然界のエネルギー。普通の人間の目には見えないが、カテナやフィールの目には粒子状の発光体として見える。
- 神々
- カテナを御使いに変え、エテリアを集め、この世界に災いをもたらしているもの。
- テオロギア
- 神々の居城。巨大なエテリア集積場としての役割も持つ。
- ちなみにテオロギアとは“theologia”と表記し、ラテン語で「神学」を意味する。
- カテナ
- かつては人間と共存していた。人間に比べはるかに長い寿命を持っている。繁殖力が弱く、個体数が非常に少ない。
- 御使い
- 神々のことを崇め、神々の命を忠実に遂行するようにさせられたカテナ。
- レクス
- 神々によって作られた、エテリアを具現化した武器。御使い達が持っている。
- OZ
- 御使いの中でも、もっとも神々に気に入られている3人。OverZenithの頭文字。本来は英雄を表す「頂点を超えし者」という意味の言葉。
- 神狩
- 過去に神々が支配していた別の世界で、神々に傀儡として利用されていた種族の成れの果て。神々を滅ぼすために彼らを追い続けている。
- 神々の子
- 15年前に神々が神狩に対抗する兵器として、レクスの発展形で生み出された擬似生命体。
[編集] その他
- このゲームには、『オズの魔法使い』と関係のある登場人物が何名かいる。
- ドロシー……『オズの魔法使い』の主人公の少女。
- トト……ドロシーの連れている犬。
- フィール……割り当ては心のないブリキの木こり。
- アルミラ……割り当ては脳のないカカシ。
- レオン……割り当ては臆病なライオン。
- いったんゲームをクリアすると、キャラクターのコスチュームが買えるようになる。猫耳やアフロ、『幻想水滸伝』や『キャッスルヴァニア』のキャラクターの服、果ては『サイレントヒル』3のロビーなどが登場。専用コスチュームには特殊効果がついているものもある。
- クリア後等の特典として、ストーリーモードにて断章と呼ばれる隠しストーリーが追加されたり、隠しシナリオが追加されることがある。
- OPムービーで流れている曲は、『ボロディン』の歌劇『イーゴリ―公』第2幕『だったん人の踊り』。
- 同曲は家庭用DanceDanceRevolution STRIKEおよび業務用DanceDanceRevolution SuperNOVAにも収録されている。
- 2005年7月21日に韓国版CHAINS OF POWERが発売、2006年2月23日に欧州版The Sword of Etheriaが発売されている。