OpenType
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OpenType (オープンタイプ)はコンピュータで扱うスケーラブルフォントの標準規格。TrueTypeの次期フォントとしてアドビシステムズ、マイクロソフトが共同で作成した。
JIS X 0208などの漢字コードでは、異体字の多くが包摂規準により同じ符号位置に統合されているため、異体字を表現し分けることができない。これに対しOpenTypeでは、異体字なども含めて対応できるのが特徴であり、日本ではグリフ集合としてAdobe-Japan1シリーズを用いることで、異体字を分離していることが多い。
[編集] 規格
OpenTypeはTrueTypeを発展させ、PostScriptフォントのデータ形式も内包できるようになった。両者を択一してフォントを作る。
日本語のグリフ集合においては、Adobe-Japan1-3 のグリフ集合に対応したものをOpenType Standard、Adobe-Japan1-4に対応したものをOpenType Proという。内包されているグリフ数はAdobe-Japan1-3が9,354グリフ、Adobe-Japan1-4が15,444グリフである。
また、AppleはMac OS X(Ver.10.1)にヒラギノOpenTypeフォントを標準搭載する際、独自に拡張したグリフ集合APGS(Apple Publishing Glyph Set)を定めた。Adobe-Japan1-4からの追加内容としては、JIS X 0213:2000のサポート、表外漢字字体表字形のサポートがある。現在APGSに対応する形でAdobe-Japan1-5(20,317グリフ)が制定され、さらにAdobe-Japan1-6(23,058グリフ)に拡張されている。
AppleがMac OS Xで採用、Adobe社がDTPソフトAdobe InDesignでフル機能を搭載したのをはじめ、Adobe Illustrator などのソフト、マイクロソフトのWindows 2000以降などでも対応ソフトで利用できる。
[編集] 出力における従来のフォントとの違い
従来のOCFフォント、CIDフォントは、ともにダイナミックダウンロード出力はできない(不安定ではあるが、不可能ではない)。日本語を含む2バイトフォントをDTP出力するためには、セッターやプリンタなど出力機側に専用のフォントをあらかじめインストールしておき、出力時には、文字コード情報やフォント(書体)情報のみを出力機に送り、文字の形の情報は出力機側で計算する、という方法を用いてきた。これは、貧弱なインフラ状況下で負担が減らせる利点があったが、現在は設備が整い、あまり問題にならなくなった。
OpenTypeはTrueTypeフォント同様にダウンロード出力ができるため、コンピュータ側にフォントがインストールされていれば出力が可能である。