F album
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F album | ||
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KinKi Kids の アルバム | ||
リリース | 2002年12月26日 | |
録音 | - | |
ジャンル | J-POP | |
時間 | 59分47秒 | |
レーベル | ジャニーズ・エンタテイメント | |
プロデュース | KinKi Kids | |
チャート順位 | ||
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ゴールド等認定 | ||
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売上枚数 | ||
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KinKi Kids 年表 | ||
E album (2001年) |
F album (2002年) |
G album -24/7- (2003年) |
F album(エフ・アルバム)は、KinKi Kidsの6thアルバム。2002年12月26日発売。発売元はジャニーズ・エンタテイメント。
[編集] 解説
およそ1年5ヶ月ぶりにもなる6枚目のオリジナルアルバム。前作は短期間の間隔でリリースされていただけに、ファン待望のリリースとなった。
本作はデビューから続いていたオリコン週間アルバムチャートでの連続1位獲得記録が途切れた作品である。本作発売週に高い水準で売り上げた作品はないが、前週101万枚の高初動で1位を獲得した浜崎あゆみの『RAINBOW』が2週目でも57万枚と本作を20万枚以上上回る高水準で2週連続1位となった。ちなみに本作の発売週は、オリコンの集計上年末年始の2週合算週になっている。そのため、浜崎は合算週含め3週連続1位となっている。本作の初動は36万枚、累計売り上げは40万枚と僅か4万枚しか伸ばせていないが、この初動売上は2週間分の売り上げを合わせた数字であるため、一概に初週だけに売れたとは言えない。しかし、結果的に浜崎の『RAINBOW』は発売週を除いても80万枚以上売り上げているため、もし合算週でなくても本作が1位になることは無かったと言える。
浜崎が2週目である事から敢えて避けなかったのか、当初から記録を狙う意図がなかったのか定かではないが、現時点でもKinKi Kidsの作品として唯一オリコンチャートで1位になっていない作品であり、記録が途切れたことから大変悔やまれる判断である。また、2002年の最終週に発売されているだけに、どうしても年内にオリジナルアルバムをリリースするため、止むを得ずこの週にぶつけた可能性もある。
セールスは前作『E album』が『D album』を2万枚程度上回ったのに対し、前作より10万枚以上セールスを落としている。更にオリコンチャートでの1位も遂に逃してしまっており、商業的には低迷したアルバムである。
しかし、作品としては、アコースティックな流れや脱アイドル路線をひた走るコンセプトになっており、2人の歌唱力も着実に向上している。特に剛は、楽曲によって歌い方を変えており、色々な歌い方を試し、試行錯誤を繰り返していたと言える。本作は自作曲が12曲中5曲も収録されており、セルフプロデュースに移行してからは、2人が最も精力的に音楽に向き合ったアルバムであり、まさしく2人のターニングポイントとなる作品となった。
本作では「刹那さ」や「懐かしさ」、そして「哀愁感」が全体的に漂い、アルバム全体を通してもイメージを統一している。シングルの作風が徐々に路線変更されていることを受け、アルバムでも自然に変化が見られる点から、ファンの間でもアルバムの最高傑作との呼び声も高い。
また、本作発売後に行われた年末恒例のカウントダウンコンサートの大阪・東京公演は、内容もさることながらステージセットも斬新ないアイデアが盛り込まれ、今まで以上に好評を得た。ファンからも「ぜひこのコンサートをDVD化して欲しい」との声が多く寄せられた。そのため、初夏の時期に「今まで行ってなかった地域で開催したい」との本人達の意向と、DVD化に向けたVTR収録も兼ね、札幌・名古屋・福岡にて同コンサートの追加公演が行われた。
2人のソロ曲は従来通り2曲ずつだが、それぞれが製作した曲を2人で歌ったものが収録された。これは初めての試みである。光一自作曲のソロ、剛自作曲のソロ、そしてそれぞれの自作曲を2人で歌ったもの、そしてそれぞれが作詞・作曲を共作した「愛のかたまり」である。この楽曲はシングル「Hey! みんな元気かい?」c/wに収録されていたものの別テイクであり、曲自体は新曲ではない。
中でも光一がK.Dinoという覆面名義で製作した「solitude ~真実のサヨナラ~」は、15thシングルとして発売されたのは感慨深い(ただし本作ではアルバムバージョン)。このアイドルとは思えないほどの意欲的な自作曲の多さは、本格的に大人な路線に乗り換えようとする姿勢の現れである。これまで徐々にアイドル路線のポップスが減りつつもも1、2曲収録されていたが、本作ではそのような明るい楽曲が遂に収録されていない。ペンネーム"K.Dino"の名前の由来は、「solitude ~真実のサヨナラ~」を参照のこと。
シングルでは「Hey! みんな元気かい?」から行われていた初回盤・通常盤の発売が、アルバムとしては初めて行われた。初回盤と通常盤はジャケット違い。収録曲の相違はない。
[編集] 収録曲
※シングル曲の解説は各シングルのページを参照のこと。
- ルーレットタウンの夏
(作詞:谷中敦 作曲・編曲:清水昭男) - solitude ~真実のサヨナラ~ (New Edit)
(作詞・作曲:K.Dino 編曲:ha-j)- 15thシングル。これまでの作品同様、シングルとは別バージョンになっている。これまでのアルバムバージョンの曲は細かなアレンジのみだったが、本作はフェードアウトだった部分を録り直しで演奏が終了する形に変更している。光一の曲を2人で歌ったパターン。
- ライバル
(作詞・作曲・編曲:オオヤギヒロオ) - 冬のペンギン
(作詞・作曲:樋口了一 編曲:林部直樹)- 1番を剛、2番を光一、最後は2人で歌っている。このパート分けは次作『G album -24/7-』の「世界中のみんなで・・・」でも行われている。
- WINTER KILL
(作詞・作曲:堂本剛 編曲:林部直樹 / 石塚知生)- 剛ソロ曲。
- ハルカナウタ
(作詞:伊勢華子 作曲:谷中たかし 編曲:吉岡たく)- エレクトリックギターを基調としたサウンド。KinKi名義の楽曲で珍しい曲調である。
- ひらひら
(作詞・作曲:堂本剛 編曲:ha-j & 吉岡たく)- 打って変わってこちらはブラスが基調になったポピュラーなサウンド。こちらは剛の曲を2人で歌ったものになっている。
- 月夜ノ物語
(作詞・作曲:堂本光一 編曲:ha-j & 吉岡たく)- 光一ソロ曲。光一の出演している舞台「SHOCK」でも歌われたため、舞台のイメージが強い楽曲である。
- 愛のかたまり (Acoustic Version)
(作詞:堂本剛 作曲:堂本光一 編曲:白井良明)- 13thシングル「Hey! みんな元気かい?」c/wであるが、タイトルにアコースティックバージョンとあるように、単なるアレンジではなく完全なる別テイクによるバージョンである。2人のボーカルテイクはもちろんのこと、テンポや間奏までもアレンジされ、アコースティックな雰囲気が色濃く出ている。作詞を剛、作曲を光一が担当した。製作者の2人も演奏に参加している。
- Hey! みんな元気かい?
(作詞・作曲:YO-KING 編曲:F.L.P.)- 13thシングル。アイドル路線の雰囲気はないが、本作では一際明るい楽曲になっている。
- テノヒラ
(作詞:浅田信一 作曲:オオヤギヒロオ 編曲:CHOKKAKU) - カナシミ ブルー (New Mix)
(作詞・作曲:堂島孝平 編曲:CHOKKAKU)- 14thシングル。本作ではアルバムバージョンとして収録されている。
前作: |
KinKi Kidsのオリジナルアルバム |
次作: |
KinKi Kids |
メンバー |
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堂本光一 - 堂本剛 |
ディスコグラフィ |
シングル: 硝子の少年 - 愛されるより 愛したい - ジェットコースター・ロマンス - 全部だきしめて/青の時代 - Happy Happy Greeting/シンデレラ・クリスマス - やめないで,PURE - フラワー - 雨のMelody/to Heart - 好きになってく 愛してく/KinKiのやる気まんまんソング - 夏の王様/もう君以外愛せない - ボクの背中には羽根がある - 情熱 - Hey! みんな元気かい? - カナシミ ブルー - solitude ~真実のサヨナラ~ - 永遠のBLOODS - 心に夢を君には愛を/ギラ☆ギラ - 薄荷キャンディー - ね、がんばるよ。 - Anniversary - ビロードの闇 - SNOW! SNOW! SNOW! - 夏模様 - Harmony of December |
アルバム: A album - B album - C album - D album - E album - F album - G album -24/7- - H album -H・A・N・D- - I album -iD- |
ベストアルバム: KinKi Single Selection - KinKi Single Selection II |
その他アルバム: KinKi KaraoKe Single Selection |
関連項目 |
ジャニーズ事務所 - ジャニーズ・エンタテインメント |