音無響子
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
音無 響子(おとなし きょうこ)は、高橋留美子の漫画作品『めぞん一刻』に登場する架空の人物でヒロイン。通称、「管理人さん」(かんりにん-)。
アニメ版の声優は島本須美。映画版の演者は石原真理子、2007年放送予定のTVドラマ版の演者は伊東美咲。
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
目次 |
[編集] 概要
本作の舞台となるアパート「一刻館」に、住み込みの美人管理人として登場し、後に未亡人であることがわかる。「音無」は結婚後の苗字で、旧姓は「千草(ちぐさ)」。
[編集] 最初の結婚と夫の死
高校3年の時、地学の講師として赴任してきた「初恋の人」音無惣一郎と出会う。高校卒業後まもなく、両親の猛反対を押し切って結婚。しかし結婚後半年もたたぬうちに夫・惣一郎は死亡してしまう。惣一郎の父・音無老人や両親・友人には再婚を勧められるが、響子は惣一郎のことが忘れられず、音無の姓を名乗り続ける。
[編集] 一刻館に来た理由
惣一郎の死後半年ほど経った頃、義父の音無老人が所有するアパート「一刻館」の管理人になる。前の管理人が「疲れた」といって突然引退した後を引き継いだものであるが、夫を亡くして失意のどん底にあった響子に、管理人の仕事を勧めたのは音無老人であった。「非常識のかたまり」が集まる一刻館に住み込んで働くことで、少しでも響子の気が紛れ、心を和らげることが出来ればと考えたのだ。結果としてこの考えは大成功となる。
[編集] エプロンと箒
「ヒヨコのエプロン(胸に"PIYO PIYO"の文字と、ヒヨコのイラスト入り)」と、「竹箒」が、響子のトレードマークであり、代名詞的存在となっている。
[編集] 性格とエピソード
- 性格の大きな特徴は「鈍い」。両親も鈍いので(後述)、学習によるものと考えられる。この性格によって周囲がかき回されつつ、物語が進んでゆく。
-
-
- 例1:テニスコーチの三鷹瞬から、テニスの試合中に「生涯あなたとペアを組みたい」と遠まわしにプロポーズされたのに対し、「プロのテニスプレーヤーにはなるのは無理」と返答し、三鷹をずっこけさせる。(響子自身はこれがプロポーズだと全く気づかなかった)
- 例2:一刻館の住人五代裕作から、「響子さんの作った味噌汁が飲みたい」と凝った言い回しでプロポーズをされたのを、文字通りに解し、みそ汁を出す。
- 例3:響子の両親が五代裕作に「好きな人はいるのか」と尋ねた際、五代は、響子の名前は出さずとも、明らかに響子のことを言っているような返答をした。これにはさすがの響子も自分のことだと気づいたのだが、両親はまったく気づかなかった。
-
- 明らかな三鷹の犬恐怖症に、最後まで気づかない。
- ヤキモチ妬きですぐに泣く。
[編集] 経歴
- 1959年秋 誕生。
- 1966年4月 小学校入学。この記述(写真の添え書き)があるため1959年生まれとわかる。
- 1975年4月 女子高入学。
- 1977年4月 音無惣一郎と出会う。
- 1979年秋 惣一郎と結婚。
- 1980年4月 惣一郎死去。未亡人となる。
- 1980年秋ごろ 一刻館管理人に就任。五代裕作と出会う。
- 1986年12月 五代のプロポーズを受け入れる。この時の響子の返答は、「もう一度聞きたい!アニメ名セリフ ベスト50」で第5位にランクインした名ゼリフとなった。
- 1987年4月(推定) 五代と結婚。結婚式前日に籍を千草家に戻す。
- 1988年4月(もしくは3月) 長女・春香誕生。
[編集] その他のエピソード
- 高校時代はテニス部に所属していた。
- 意外な特技としてパチンコがある。それもかなりの腕前である。
- 車の運転免許を持っているが、ペーパードライバーである。賢太郎曰く「男っぽい運転」で、五代や三鷹が引きつるほど荒っぽい。
- 腕力も強い。竹箒をへし折るシーンもある。