野の白鳥
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『野の白鳥』(ののはくちょう)はデンマークの童話作家ハンス・クリスチャン・アンデルセン創作の童話の1つ。『白鳥の王子』ともいう。
[編集] あらすじ
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
北国のとある王国に、11人の王子とエリサという王女を持つ国王が幸せに暮らしていた。ある日、国王は再婚し、新しい王妃は心の良くない人であったので、王子達とエリサをいじめ、王子達を白鳥に変えて追い出し、エリサを農家の養女にやってしまう。
エリサはしばらく農家で暮らしていたが、やがて成人とともに王宮に戻ることとなった。成長したエリサの美しさに驚いた王妃は嫉妬と不安に駆られ、エリサをガマガエルの溢れる風呂に入れ、髪をぼさぼさに乱し、元の姿とはかけ離れた醜い姿に変えてしまう。みじめなエリサの様子を見た王は失望し、エリサを王宮から追い出してしまった。
草原をさまようエリサを見た女神は同情し、彼女に慈悲を施す。美しい湖で沐浴をしたエリサはまた前の美しい姿を取り戻した。その後も森や草原の中をさまようが、ある日海岸で1羽の白鳥を見つける。それこそ、いなくなった11人の兄のうちのひとりであった。