酸化マグネシウム
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酸化マグネシウム(さんか–、magnesium oxide)はマグネシウムの酸化物で、化学式 MgO の化合物。白色または灰色の固体。マグネシア又はカマグとも呼ばれる。
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[編集] 性質
融点 2,800 ℃、沸点 3,600 ℃、密度 3.65 g/cm3、水に難溶。一般的には白色の粉体であるが、これを顕微鏡で観察すると立方体の形状をしている。
[編集] 効果
主に薬として使用されることが多く、緩下剤として優秀な効果を発揮する。 マグネシウム自体は金属であるため、体内に吸収されにくく、比較的安全な医薬品として使用されている。 腸管内で水分の吸収を高める役割を持ち、その結果、腸の蠕動運動を助け、排便を促す。 医薬品としての年間処方数としては、トップ10に入り、日本では最もよく処方される下剤として有名である。 また、海外での使用はほとんどなく、下剤としての使用は日本が最も多い。
ただし、マグネシウムの特性から口中不快感があるため、非常に飲みにくい薬でもある。
また、歯磨き粉は多くが酸化マグネシウムを主成分としている。これは、形状が立方体で角がやや尖っているため、歯垢研磨の効果があるためである。 上記の 緩下剤 についても、角が尖っており、腸壁に留まり後で飲んだ水分が腸壁に吸収されてしまうのを防ぎ、水分が直腸側に補給されやすくなる効果があるとされている。
[編集] 反応式
- マグネシウムの燃焼
- マグネシウムによる還元
[編集] 関連項目
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