配置販売業
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配置販売業(はいちはんばいぎょう)は、販売員(配置員)が消費者の家庭を訪問し、医薬品の入った箱(配置箱)を配置し、次回の訪問時に使用した分の代金を清算し、集金する仕組み(「先用後利(せんようこうり)」という。)の医薬品販売業の業態である。
薬事法第25条に規定された医薬品販売業の業態のひとつで、日本独自の医薬品販売の形態である。一般に「置き薬」(おきぐすり)と呼ばれる。
[編集] 制度
配置販売業は都道府県知事から許可を得て、厚生労働大臣から指定を受けた品目について、許可を受けた地域(都道府県の全域または一部地域)にて業務を行うことができる。この許可の有効期限は2年であり、同地域での業務の継続を希望する場合は許可の更新が必要である。
配置員は薬剤師である必要はなく、このことが医薬品の無資格販売の是非や、薬剤師のいる薬局、薬店以外での医薬品の販売についての議論の端緒のひとつともなっている。
また、訪問販売に近い形式であるにもかかわらず、医薬品に関しては特定商取引に関する法律の適用を受けないことから、配置箱の新規契約や契約解除などについてのトラブルが、近年消費生活センターなどに多く寄せられており、医薬品業界の問題のひとつとなっている。
[編集] 歴史
起源は江戸時代の岡山地方ではじまり、富山の薬売りが盛んになり全国に広まった。 この販売形式を「先用後利(せんようこうり)」という言葉で言い表している。