道成寺
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道成寺 | |
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本堂(国重文) |
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所在地 | 和歌山県日高郡日高川町鐘巻1738 |
山号 | 天音山 |
宗派 | 天台宗 |
本尊 | 千手観音 |
創建年 | 大宝元年(701年) |
開基 | 義淵、文武天皇(勅願) |
別称 | |
文化財 | 千手観音立像及び脇侍菩薩立像(国宝) 本堂・仁王門・千手観音立像他10点(国重文) |
道成寺 (どうじょうじ)は、和歌山県日高郡日高川町にある寺院。
目次 |
[編集] 札所
- 新西国三十三箇所観音霊場第5番
[編集] 起源と歴史
能、歌舞伎、浄瑠璃の演目として名高い、「安珍・清姫伝説」で知られる寺である。この伝説は、平安中期に編纂された『大日本国法華験記』にすでに見える古い話である。
大宝元年(701)、文武天皇の勅願により、義淵僧正を開山として、紀大臣道成なる者が建立したという。この伝承をそのまま信じるわけにはいかないが、本寺には、奈良時代にさかのぼると思われる千手観音像があり、境内から奈良時代の瓦が発掘される点などから見て、8世紀頃には建立されていたと見られる。
[編集] 伽藍
- 本堂 - 1357年築
- 仁王門 - 1700年築
- 書院 - 1702年築
- 十王堂 - 1707年築
- 念仏堂 - 1709年築
- 三重塔 - 1764年築
- 護摩堂 - 1847年築
- 縁起堂 - 1982年築
- 宝佛殿 - 1982年築
[編集] 文化財
[編集] 国宝
- 木造千手観音立像及び脇侍菩薩立像-平成6年(1994)、国宝に指定された。平安初期9世紀頃の制作である。当寺の本堂には南向き本尊と北向き本尊の2体の千手観音像があり、国宝指定の像は前者である。現在は収蔵庫に安置。
[編集] 重要文化財
- 本堂
- 仁王門
- 紙本著色道成寺縁起2巻
- 木心乾漆千手観音立像・木造千手観音立像(鞘仏)- 木造像は本堂内陣北面に安置された今一つの本尊(北向き本尊)で、胎内には道成寺草創時の奈良時代の作と思われる、破損の激しい木心乾漆造千手観音立像が収められていた。
- 木造毘沙門天立像 2躯 - うち1躯は東京国立博物館に寄託
- 木造十一面観音立像
- 木造四天王立像
- 色紙墨書千手千眼陀羅尼経
[編集] 交通アクセス
[編集] 芸能への影響
能などの舞台となった。「安珍・清姫伝説」及び『道成寺 (能)』、『京鹿子娘道成寺』を参照されたい。