赤色矮星
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赤色矮星(せきしょくわいせい)とは、主系列星の中で、スペクトルがM型、およびK型の暗い部類の恒星。
他の主系列星との違いは、
- 縮退を起こした後の直径が太陽よりずっと小さいサイズである。
- 表面温度が低い為、赤く光って見える(太陽は黄色っぽい)。
- フレアが激しく起こり太陽フレアと同等の範囲までフレアが広がること(このことより閃光星 (flare star) とも呼ばれる)。
- 恒星としての寿命が長いこと
などである。
赤色矮星は、宇宙で最もありふれた恒星であり、太陽の直径の1/3以下の直径を持ち、表面温度は3500度程度である。非常に小さいため、水素の核融合速度が遅く寿命が非常に長い(数兆年)。またヘリウムに核融合点火する程の温度にはならないため、水素が燃え尽きて寿命が尽きても赤色巨星にはならずに、そのままヘリウム型と言う白色矮星になると考えられている。赤色矮星の寿命は、ビッグバンが起きてから現在までの時間より長いとされているため、ヘリウム型の白色矮星は、宇宙にまだ存在していないと考えられている。
赤色矮星の一つに、太陽系から最も近い恒星として知られている、リギル・ケンタウルスの第2伴星、プロキシマ・ケンタウリがある。(VLTを用いた観測によれば、プロキシマ・ケンタウリの質量、半径共に太陽の1/7、木星の150倍の質量、1.5倍の半径であることが分った。)
[編集] 関連項目
赤色矮星 (Red Dwarf) とは、イギリスのSF TVドラマの名称でもある。
- 宇宙船レッド・ドワーフ号
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